「改めて紹介しよう。こちらがおとうさんの親友の...」
「早乙女玄馬。これが息子の、」
「乱馬です。」
その会話を耳にして私は軽く姿勢を正した。
「どういうことなのよ。」
なびきの言葉に私は
「もしかして中国の...」
そう言うと玄馬さんの目が肯定をしていた。
そして玄馬さんが乱馬を池に落とすと女に変わった。
そして玄馬さんもらんまに落とされてパンダとなった。
思わずそのパンダが素敵で抱きついたら一斉に剥がされた。
二人が風呂に入っている間、
「男らしくしなさい!あと、今更だけど髪の毛長いならくくるか切りなさい!」
そうあかねちゃんに怒られた。
「すみません。先ほどのパンダが飼っていた死んだペスにとても似ていて...
髪の毛は、くくります。」
ペスは事実だ。1年前に寿命で亡くなった。
パンダ柄の太った大きな犬だった。
目つきの悪さが似ていて思わず抱きついていた。
しょんぼりとしていると何故だかなびきに写真を撮られて驚いて顔を上げる。
「な、何故写真を...」
「え、売れそうだから。」
そうケロリと言われてあかねちゃんとため息を着いたのだった。

風呂から上がってきた玄馬さんが、呪泉郷で起こったことを全て天道家の人たちに話した。
途端に場に沈黙が走った。
「伝説の修行場呪泉郷…。
その真の恐ろしさは謎とされてきたが…」
早雲さんが沈黙を破ると
乱馬が玄馬さんにくってかかる。
それを見兼ねて私は乱馬の首根っこを掴んで池に投げた。
「どわっ??おま、何すんだよ??」
「静粛に、落ち着くべきだと思って、物理的に頭を冷やそうかと。」
「女々しいぞ、乱馬。修行のためなら命を捨てる覚悟ではなかったのか。」
「命は捨てても…男を捨てる気はなかったわい??」
そうらんまは叫びながら何処からか持ってきたバケツに水を汲み玄馬さんにかけた。
「...ペス!」
そう言って抱きつこうとするとあかねちゃんに髪の毛を引っ張られて止められた。
「そういえば今更だけど名前って何?」
そのなびきの言葉に一斉に視線が集まる。
確かに名乗ってない。
ど、どうする?
本名は真奈美、しかし女だとバレるぞ?
...で、でも偽名が思いつかない??
もういいや!
「真奈美って言います...親が女だと思ってつけたらしくて」
そう名前の後に付け足して言うとらんまに肩を叩かれた。
思わず裏拳をかます。
「おま、男だと分かった途端に暴力的だな」
そう言われると私は少し考えた後
「恐らく嫌いだからだと思いますね。俺は君のことをどうやら変態だと認識してしまったらしい。」
そう言うとあかねちゃんが思い出したようにらんまの方を向く。
「この変態っ??」
「裸を見るとはけしからんと思いませんか?それに君も裸だったのだろ?公然猥褻罪ではないですか?」
「真奈美、なんか言葉が固くて古くない?」
「フランクな方が良いですか?」
「まあ、一緒に住むんだし。」
「...じゃあフランクに話すよ。」
そうあかねちゃんが怒鳴るとわたしも同意して加勢した。
因みにこれは嘘である。不特定多数の人が見たわけではないからね。
あくまでも脅しである。
元警察だからこその知識だが、悪用は私のモラルに関係するからもうしない。
二度としない。
「なっ!?へ、変態ってのはねぇだろ!!真奈美も人をなんだと...」
「変態。」
スパッと言うとらんまは少し落ち込んでる様子になった。
「ふむ、お湯をかけると元に戻るのかね。」
一方、早雲さんが、パンダにお湯をかけ、玄馬さんに戻す。
「いや〜、今のはちょっと熱かったねぇっ」
「水をかけると女になるが…
湯をかけると男に戻ると…」
早雲さんが、やかんを持ってらんまに近づく。
「熱湯かけんなよっ!」
そう言ってらんまはたじろぐ。
「よしよし、さしたる問題はないね。」
ポンポンとらんまの肩をたたいて言う早雲さん。
「長女かすみ19さい、次女なびき17さい、三女あかね16さい。好きなのを選んでくれ。君の許婚だ。」
と早雲さんが、三姉妹を紹介する。

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