虹龍の姿で空から三蔵達を探していると変な匂いが少し先から漂ってきた。
何の匂い...?
そう考えながらその先に進むと三蔵達がムカデに纏わり付かれていた。
思わず私は硬直してその様子を見ていると背中に乗せた悟空が私から飛び降りようとした。
慌ててそれを阻止して虹龍から元の姿に変わるとゆっくりと悟空を降ろした。
「行こう」
そう言うと私は悟空を支えながら向かった。
「ッ?ジープ!先行って??」
そう言うとジープはすぐ様飛んで行った。
木々の隙間から見えたのは悟浄の頭を清一色が掴んでいるところだった。
私はごめんと呟いて悟空を抱き上げるとそちらに向かって走った。
「おーろーせーぇっ!」
悟空の叫び声を無視して。


「...今の」
「言うな」
聞こえた悟空の叫び声に悟浄は顔を引きつらせ、三蔵は頭を抱えた。
と、抱きかかえられた悟空と抱きかかえている真奈美が姿を現した。
普通は逆じゃ...?と皆が考えていると
「腹減ったしもーサイアクッ」
そう言った悟空が地面に降ろされた。
「真奈美ちゃん?その服??いや、俺的にはものすご〜く嬉しんだけどさ」
「服...?...え、あ、ああ。...っ??」
清一色に破かれた服はかなり破けており腹部にまで達していた。
私はブレスレットから適当に布を出すとそれで上半身を覆った。
青ざめた顔で三蔵をちらりと見れば変な表情をしていた。
「あーあ
キレイに取れちゃいましたねえ
ま、足よか幾分マシですけど」
聞こえてきたその声に私は睨む。
「なら、足も切ってやりましょうか?」
そう怒りに満ちた声で清一色に言えばニヤリと笑われた。
「三蔵、やっぱアイツなんか変だ
だって、生きてる臭いが全然しない」
後ろから聞こえた悟空の声に思わず身を強張らせる。
私は?私は生きてる臭いはするのだろうか、と。
「我が怖いんですか?」
清一色にそう言われ思わずそちらを向くと目の前にそいつの顔があった。
「おや?その顔...なるほど。これは面白い」
そう呟くと私から離れ悟空達に攻撃をする。
「赤い髪のお兄さんと金眼の坊やには遊ばせて頂きましたが 次は」
そう言うと三蔵に攻撃を仕掛ける。
が、それを軽くあしらうと悟空が清一色に吠える。
しかし骨折しているがために動けず清一色の投げた棒が足に刺さった。
と、清一色に三蔵が銃を撃った。
「不意打ちとはまた姑息ですねえ?」
「貴方に言われたかないですよ!」
そう言って八戒は気功を放った。
「追うぞ八戒!真奈美!」
そう言って腕を掴まれた三蔵を見ながらの一緒に走った。




▼ニオイ

| top |

「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -