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悟空、真奈美、ジープがいなくなってからしばらく経ち少し焦りの色が三人の顔に伺えた。 と、足音と人影が近づいてくる。 清一色かと思い目を凝らすとその人影はそれより小柄で二つ。 「あーいたいた!置いてかれたと思ったぜー!」 「皆さん本当すみませんでした!迷子になってました」 「悟空??真奈美!」 二人が走ってきたのを確認した。 悟空は悟浄にしめられている。 「じゃ清一色にヤられたんじゃないんだな?」 三蔵に真奈美は尋ねられて頷くともう一度「すみませんでした」そう言った。
と、八戒が洞窟の中から出てきた。 悟空と真奈美の安否を確認していると、三蔵が悟空に銃を向けた。 「な...」 「三蔵?何してるんですか??」 真奈美が三蔵に向かって悲鳴のように叫んだ。 「お前もだ」 そう言うと二人を撃ち殺した。
するとその死体は麻雀牌に変わった。 「...出てこいよ清一色 三蔵様はかなり御立腹だぜェ?」 「カッコいいなあ 見くびってましたよ貴方達を」 そう言うと清一色が姿を現した。 「ごきげんよう」 余裕そうな顔付きで岩に腰掛けている清一色を八戒は強張った顔つきで見ていた。 「良くできた人形だったんですけどねぇ どこでバレました?」 「勉強不足なんだよ」 「悟空の第一声は『腹減った』だ」 「因みに真奈美ちゃんはもっと綺麗だから」 最後の悟浄の一言に三蔵は呆れたような顔でため息をついた。 心の中で俺には敬語じゃねぇんだよ、と呟いた。
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