(スペ設定。クリスタルさんの平和でちょっと幸せな話)
どうしようもないと思った。だって一人は口が悪くて若干頭が残念そうに見えたし、もう一人は表情全然だし馴れ合い勘弁的一匹狼の俺カッコいい的だったし。私の人生終わりじゃない?って思ったけど今じゃ当時の自分こそがどうしようもないと思う。何よ、今じゃ二人の言い合いも中々いいしシルバーが綺麗にスルーしてゴールドがずっこけるのだって面白いし。こういうの平和の象徴なのよね。
「だからいつまでも馬鹿してなさい。ただし、食器は割らずに、ね?」
「……はい」
「……気をつけます」
にっこり笑えば私は割れた皿をばさ、とゴミ袋に入れる。あーあ、今リサイクル云々ですっごくこまかーく分別しないといけないのに。手間が掛かるわねぇ。ニコニコ笑って言えばシルバーは面白いほど青褪め、ゴールドはぎぎぎぎぎと油を差さないといけないブリキの玩具のようにがちがち歯をかみ合わせて震える。やだ、そんなに怖がること無いのに。
「あ、私食べたいものあるんだけど」
「「すぐに買いにいかせて頂きます」」
お互い即座に財布を出してメモを取り始める。…ちょっといじめすぎかしら?でも、これが私の幸せだからいいわよね。それに少しお仕置きだって必要なわけだし。何せシルバーをとっつかまえて食生活見直しのために献立考えて作って盛り付けしようとしてゴールドがシルバーの方が量多いとは何事だ!と騒ぎ出して別にそんなこともないだろ馬鹿がとふんと見下した態度して喧嘩が始まって、ああ私の作ったそれらは全てがしゃんとお皿を割られて台無しに。…うん怒ってないわぜーんぜん怒ってないわ!だってこんな風に出来るのも平和で幸せだからなんだもの。
それでも責任は取ってもらいます
(明日二人の奢りでどっか食べに行くわよ!そう、イエローさんたちも連れてきてね!)(ちょ、俺金ねぇよ!!)(…逃げるが勝ち…ではありませんよねそうですよねクリスさん)(シルバー気色悪いわよそれ)((クリスを怒らせるとろくなことがない!))
10.10.04