「あきらおめでとー!」 「わ、っぶ」 「お祝いの花束だよ〜」 「花束っていうかそこらへんの野草を摘んできただけじゃないの。ほら、花がついてないのもある」 「お花まみれのあきらが見たかった」 「お祝いどこ行ったの?」 「写真撮っていい?部室に飾りたい」 「だめ。部室はやめて」 「ちーっす。…おい何だコレ」 「あ、岩泉さん」 「岩泉先輩!」 「体育館の入口汚すなよー、ほら他の部員来る前に片しとけ」 「はーい」 「しっかしなんで花…?あ、もしかして国見」 「はい」 「お前今日誕生日か」 「はい」 「おめでとう」 「ありがとうございます」 「それ片付けたらネット出すの手伝いに来いよ」 「わかりました」 「…あきらー」 「なに。褒めてほしそうだね」 「岩泉先輩祝ってくれた」 「うん。嬉しい」 「野草でも役に立つでしょ?」 「うん。名前みたいだ」 「どっどういう意味…」 「ちょっとは役に立つ」 「ええ〜」 「ふふん」 本当は、俺を簡単なことで笑わせるような存在だって思うよ |