こたつにみかんという文化を彼に与えた上で「みかんの皮むいて」と言ってみましょう。 1.快諾してくれる 「ねえペンギン、みかんむいてちょうだい」 「ああ、お前が剥くと皮ボロボロにするからな。貸してみなさい」 「ヘタの方から剥くの?」 「その方が白いスジが綺麗に取れるんだ。本当はスジに栄養があるから取らない方がいいんだが、食感が好きじゃないって前に言ってたろ?」 「食べろって怒らないんだね」 「そんなのは母親の役目だろう」 「ペンギンは十分お母さんっぽいんだけどな」 「ほら出来た。ん」 「甘い!」 「だろ」 「ペンギンが剥いたみかんはいつも甘い」 「たぶん、気のせいだ」 「(何でも出来るペンギンの手って魔法みたいだなぁ)」 「…いま恥ずかしいこと思っただろ」 「ううん、何も!」 「ウソつけ。分かりやすいんだお前は」 2.呆れながらもやってくれる 「ペンギンは剥く係。私は食べる係ね」 「お前なあ、もう子供じゃないんだから」 「それでも優しいペンギンはやってくれると信じてる」 「はあ…」 「おおー剥くの早い、んぐ」 「これ食べてしばらく静かにしてろ」 「ちょっと、たった四つにしか分けてないじゃん。大きい!」 「これが早いし綺麗に剥けるんだ。お前も「和歌山剥き」覚えろ」 「私が覚えるよりペンギンが剥いてくれる方が早いよ」 「…確かに」 「あ、納得した」 3.お説教 「ねえ、みかんをほっぺにグリグリしないでよ。痛いし冷たい」 「お前がろくなこと言わないからだ」 「ペンギンー、みかんむいてよ」 「まだ言うか。甘えるな、自分でやれ」 「他人がしてくれると嬉しいじゃん」 「おれは無償で奉仕するのか」 「まったく何を言ってもお堅い…あ、じゃあペンギンの分は私がむいてあげるからさ!」 「最初から自分の分を剥いた方が分かりやすくないか?」 「そういうことじゃないんだってば」 「まあ、お互いにやるってんなら」 「私、五個食べる!」 「食い過ぎだろ。やっぱり自分でやれ」 「グリグリしないでってば」 某さんとお話したのが楽しかったので ペンさんの可能性は無限大です |