「朝です。早く起きてくださいまし」
「……いま なんじ」
「始業五分前です」
「なんで起こしてくれなかったんですかあ〜…」
「わたくしはきちんと仕事を行いました。呼びかけを無視してあと少しあと少しと言って寝続けたのはあなた様の責任かと」
「うう、朝から優しくない」
「わたくしは普段からこうですよ」
「そうでしたね。それで、どうしてノボリさんも布団の中にいるんですか」
「三度目の目覚ましアラームを鳴らした時、あなた様が一緒に寝ようと仰ったのですよ」
「ああ、言ったかも」
「わたくしは基本的に逆らえないのです。アラームを止めるのも、三度寝のお誘いも、あなた様のお願いならば」
「嫌なことは逆らっていいんだよって命令したら、どうするんですか?」
「…それでもその時のあなた様の言葉に従うのみでございます」
「私が持ち主だから?」
「それ以外の理由が必要でしょうか」
「いや。いいです。ノボリさんあったかいですね」
「充電中ですので」
「ああ、なるほど」
「早く起きてくださいまし」
「サボりたいです」
「許可できません」
「厳しいなー…」


携帯擬人化ノボリさん
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