▽龍之介と彼女 「龍之介、好きー」 「うん、オレも!じゃあさ、オレに殺されてくれる?」 「えーそれはちょっとやだなー」 「そっかー、残念。いつか殺すけどね!」 「それもお断りだけどね!」 「つれねーのー」 「そう拗ねないでさ。ちゃんと龍之介のことは好きだよ」 「じゃあ殺されて!」 「やだー」 「あの応酬をお互い笑顔で交わせるとは、二人の信頼はよほど深いものなのですね」 A.ただのイカレップルです --------------------- ▽おかあさんといっしょでどうたら 「ライオンになりたい女の子!って知ってる?」 「へ?なにそれ?」 「そういう歌詞の、子ども向けの歌があったの」 「斬新な発想してんね、その歌」 「ちなみに女の子になりたい男の子!って具合にループします」 「オカマじゃん!」 「うん、子ども心によくわからなかった」 「で、それが何?」 「龍之介ってライオンになりたかったりする?」 「いや、全然」 「あれ、強い肉食動物好きじゃなかった?」 「好きだけど、なりたいとまでは思わねーなー。それにライオンはメスの狩りが基本。群れで生活。一匹じゃやっていけない」 「へー」 「というわけでオレ的には断然豹の方がCOOL!」 「あ、そう」 「しなやかでスマートで鮮やかな殺しっぷり、マジかっけーよ」 「(テンション上がってるなー)」 「だからオレはその歌でいうなら豹を目指してる男の子、ってとこかなー」 「男の子って年齢でもないくせに。あと語呂悪い」 「まーいいじゃん。細かいことはさー。お前は?何になりたい?」 「えー……可愛い幼女」 「なにそれ殺したい」 「言うと思った。だからだよ」 「なんだよ、そんなにオレのこと好きなわけ?かわいーね」 「(殺したいほどの魅力が欲しい、なんて悩みはこいつにはわからないだろうな)」 子ども向け要素zeroの会話 (知識あいまいですごめんなさい) --------------------- ▽龍之介と出かける 「龍之介ー、ちょっと出掛けない?」 「夜の街へ獲物を狩りに?」 「ちがう!普通に外出!」 「なーんだ、つまんね」 「しかもそれ、別の意味に聞こえる」 「大丈夫、ターゲットはもっぱら子どもだから!たまに若い女もいるけど」 「何が大丈夫かわかんないけど、いいから出掛けよう!」 「えーめんどくさー」 「龍之介」 「……」 「龍之介ー?」 「…ああ、何?」 「(うわあ、無気力モード発動してる…いつも以上に目が死んで…)」 「…子ども可愛いなー」 「出よう!ペットショップを今すぐ出よう龍之介!」 「え?まだ見てる途中…」 「見るべきもの間違ってるから!このまま帰ろう今すぐ帰ろう」 「わがままなやつだなー」 「やっぱり家が一番ということがわかりました」 「そ?んじゃー、オレはちょっと旦那とハントに出掛けてくるから!」 「えええ!?」 「留守番よろしくー」 「…今日で一番楽しそうな顔しちゃってさ、バカ」 君にはきっと最後まで平穏が似合わない --------------------- ▽ちょっと方向性がちがう龍之介 「だからぁ、別にオレはDVじゃねーんだけどさ」 「あ、…っいた」 「殺さないようにして血を見るってのも難しいから、たまたまその手段の一つってわけで」 「う、っぐ」 「上手い具合に口切れたりしない?ってーことで、さ!」 「い゙っ…!」 「あ、ガツンっつった。痛いよなーごめんごめん。…お、血出た?」 「……う、ぇ」 「あー、鼻血だ。まあ今日はこれでいいや。綺麗な色だよ」 「さわんないで、よ」 「ん、逆らっちゃっていいの?オレは別にお前殺したっていーんだぜ?でもお前が好きなのもホントだからさぁ、一日に多少の血を見せてくれるだけで済ませてんだよ。その約束やめる?今すぐ殺す?」 「……」 「いいこ。しばらくしたら手当てしてあげっから。あ、押さえない押さえない。早く止まっちゃうだろ」 「悪趣味…」 「今さらじゃん?」 今のところ殺したくないからとりあえず殴る蹴るで見られる血で我慢する龍之介 |