▽森山になってみる

「うっわ、見て見て森山」
「なんだよ」
「あの人ちょーかっこいい!彼女いるのかな〜」
「さぁ…」
「今すれ違った人もイケメン!めちゃくちゃタイプ!」
「あー、そう」
「お、あの人ストライクだな〜。今日はあの人のために頑張る!」
「本気で言ってんの?」
「え」
「それ本気で言ってんの?」
「言ったじゃん、今日は森山ごっこするって」
「オレは本気かって訊いてるんだよ」
「だから、私も森山の真似してるだけだってば」
「それやめない?」
「えー」
「彼氏が隣にいるのに」
「……」
「オレがいるじゃん」
「わ、わかったよもう。ごめんって」

私悪くないのになあ

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▽3/9(宮地)

宮地先輩は胸についていた桃色の花を無造作に取ると、私へ向かって投げた。
涙をぬぐっていた腕をとっさに伸ばすと、濡れた手のひらにカサリ、ひとつの造花が落ちてきた。

「それ、やるよ」
「…返します。だってこれは先輩が卒業生としてもらった花なのに」
「いらねーよ。そんなもん、卒業の証明にもならねぇだろ。オレなんかよりずっと泣いて、ぶっさいくな顔してるお前がつけとけ」

辛辣な物言いに似合わない切なそうな笑い方をしてみせる宮地先輩に、じわじわと涙がこみ上げて止まらない。
その手に持つ筒の中の紙切れは、それ一枚で確かに先輩が三年間の歳月を過ごしたことを易々と語ってくれる。

「ぶっさいくで、すみません…」
「花なんていらねえ」
「それはもう、聞きました」
「卒業証書もらって、お前が泣きじゃくる顔見てさ、それで今日はもう十分だ」

伸びてきた大きな手のひらがするりと髪をすくように撫でていって、嗚咽は悪化するばかりだ。
みっともないから嫌だとどんなに言っても宮地先輩は聞いてくれなくて、可笑しそうに笑って涙でしょっぱいだろう私の口へキスするのをやめなかった。

卒業、おめでとうございます

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▽蜂蜜トリオの「触っていいですか」

福井「えーと、触っていい…か?」

春日「触っちゃうよ〜?いいよね?」

宮地「触らせろ」

オチ要員が約一名

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▽高尾とお約束の会話

「高尾って意外とMだったり?」
「あーそうかもしんねーなー。実際に試してみないとわかんねーけど」
「ぽいよねー」
「そういうお前は絶対Sっしょ!見た目からしてそうじゃん?」
「うん、Sだなー」

「…お前ら何の話してんの?」
「あ、宮地先輩と緑間はLですよね!」
「オレって割とひょろいからMで事足りちゃうんだよなー」
「やっぱり服のサイズの話かよ」

秀徳パーカー欲しいです

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▽うちで待ってる宮地パート2

「つ、疲れた…ただいま帰りましたー…」
「おう、おかえり。遅かったな」
「み、宮地さん…!おかえりのぎゅーを!」
「する前に手洗いうがいしてこい。家に風邪菌持ち込むなよ」
「はい…」

「宮地さん!手洗いうがいしてきました!ぎゅーしてください!」
「あーはいはい、その前に飯食えよ。片付けできねえだろ」
「…いただきまーす」

「宮地さん、ご飯食べて片付けも手伝いましたよ!今度こそぎゅーしてください!」
「冷める前に風呂入ってこい」
「う、うわーん!お先ですー!」
「いってらー」

「いいお湯でした…」
「よしよし、こっち来いよ」
「……」
「どうした、念願のぎゅーなのに嬉しくねえのか」
「おあずけされすぎて…」
「拗ねんなよ」
「なんで帰って真っ先にしたらダメなんですか」
「そりゃあ、先に色々やっといた方が存分にくつろげていいだろ」
「うう、正論…」
「それにな、風呂上がりであったかくていい匂いのお前抱きしめるの好きだし」
「(で、デレた…!)」
「あとは…あれだ、玄関先で我慢きかなくなっても困るだろ。お前が」
「へ……へ?」
「だからぁ、」

ちゅ

「こういうこと、玄関でされてーの?お前が構わないんなら明日からするけど」
「…い、い、いやあの、帰ってすぐよりは、こういう状況の方が心の準備が、できるかと…」
「な。だからオレの言うこと聞いてりゃいいんだよ」
「完敗です…」
「ったりめーだ。オレに勝とうなんて百年早い」

短編にする気力がなかった
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