| ▽お試し小太郎くん(葉山) 一日目 ｢ねえねえ！その本面白い？｣ ｢うん｣ ｢読書好き？｣ ｢好き｣ ｢じゃあオレのことはっ？｣ ｢私、犬とか猫とか苦手なの｣ ｢あれ、今オレの話してたんだよね？｣ ｢そうよ｣ ｢…んん？ま、いっか！｣ 一週間後 ｢見て見てー！プリン買ってきた！あげる！｣ ｢ありがとう｣ ｢プリン好き？｣ ｢好き｣ ｢かわいい。ね、オレのことは？｣ ｢…普通｣ ｢普通か〜、そっか〜｣ ｢なんで嬉しそうにしてるの？｣ ｢ヒミツ！｣ 二週間後 ｢今日もかわいい！好き！｣ ｢…ちょっと苦しい｣ ｢あ、ゴメン！強く抱きしめすぎた？｣ ｢うん｣ ｢でも嫌がんないね？｣ ｢抱きしめられるのは、割と好き｣ ｢オレのことは？｣ ｢…好き、かもしれない｣ ｢ほんと！｣ ｢かもしれない、ってば！自惚れないで！｣ ｢オレって幸せ者！｣ ｢聞いてよ！｣ 三週間後 ｢あ、いたいた！｣ ｢また来たの、…小太郎｣ ｢今っ、名前！｣ ｢呼んでってうるさいから…｣ ｢うわー！もっかい！｣ ｢…小太郎｣ ｢すっげー嬉しい！うん！ふふふ｣ ｢変なの｣ ｢あのさ、撫でてもいい？｣ ｢いいよ｣ ｢へへ。撫でられるの好き？｣ ｢好き｣ ｢…これが最後。オレのことは？｣ ｢負けました、…好きです｣ ｢やったー！｣ 段階を踏んでアプローチするの上手そうだなって --------------------- ▽緑間ごっこ ｢よし！頑張れ高尾！｣ ｢んじゃいくぜ〜…よっ、｣ ｢オレのシュートは？｣ ｢落ちん！｣ ｢わ、本当に入った！さっすが高尾〜｣ ｢フフン、人事を尽くしたまでなのだよっ。なんてな！｣ ｢あ、…高尾。後ろ｣ ｢んえ？いだっ！何すんだよ真ちゃん！｣ ｢たかがゴミを投げて捨てるのにオレの真似をするな。あと紙パックとストローは分別する決まりなのだよ、拾ってこい｣ ｢うっわ、こまけ〜。しかもオレだけ殴るんだからさ…｣ ｢一応そいつは女だからな｣ ｢一応って！緑間っていちいち余計なこと言い過ぎ、わぶッ｣ ｢うるさい｣ ｢何投げてんのさー！食べ物粗末にしちゃいけないって宮地先輩も言ってたぞ！｣ ｢えーそれ詳しく聞きてー…っておいおい真ちゃん、どこ行くんだよ？｣ ｢お前らには付き合ってられん｣ ｢ちょ、緑間。投げつけたの持って帰ってよ｣ ｢ふん、お前の顔面で潰れたパンなどくれてやる｣ ｢私もいらないって！ちょっと…｣ ｢…行っちゃったな｣ ｢ほんと緑間って冗談通じない…、あ｣ ｢どしたー？｣ ｢これ、私の好きなメロンパンだ。学校近くのパン屋の｣ ｢(…おお？もしかして緑間の奴、こいつのこと…)｣ ｢数量限定で、めったに手に入らないんだよ｣ ｢(マジかよー！何それ超面白いんだけど！)｣ ｢緑間…｣ ｢よかったじゃん、な！｣ ｢いや｣ ｢え？なにお前、顔めっちゃ怖いよ？｣ ｢ここ最近全然買えなかったのに、緑間もこれが好きだなんて…敵が増えた。これからもっと警戒しようっと｣ ｢真ちゃーん！フラグ折れたぞー！｣ 恋愛下手なイメージが抜けない --------------------- ▽裏切られた宮地 ｢宮地ー。ぎゅってしてー｣ ｢おー、こいよ｣ ｢わーい。宮地の腕の中は落ち着くなぁ｣ ｢オレもお前ぎゅーってやると落ち着くわー｣ ｢あのさぁ、聞いて！｣ ｢ん｣ ｢私、好きな人ができたよ！｣ ｢…え？｣ ｢木村、オレを轢いてくれ｣ ｢オイどうした宮地…いやさっきの聞いてたけどな｣ ｢好きな人って、はああ、マジかよー…｣ ｢そもそもお前ら付き合ってなかったのか？｣ ｢付き合ってねーよ！……はぁ｣ ｢本気で落ち込むくらいなら否定するなよ。そうか付き合ってなかったのか…アレで｣ ｢アレとか言うな｣ ｢普通どう見ても…なぁ。お前ら毎日のように抱き合ったりしてたじゃねーか｣ ｢それ言いたいのオレだから。ちょっと期待して余裕ぶってた過去のオレ死ね｣ ｢生きろ宮地｣ ｢そうなんだよな。付き合ってねーんだよ…彼氏でもないわけだし、あいつに何も言う権利ないんだよな｣ ｢宮地…｣ ｢宮地ー！ちゅーしよう！｣ ｢あーハイハイ待ってろ今行く｣ ｢お前のこと心配だぞ、マジで｣ 隣の宝石に気付くのはいつかしら --------------------- ▽構ってほしい劉 ｢それ、面白い？｣ ｢うん、とても｣ ｢こっちはつまんねーアル｣ ｢本引っ張らないでよ｣ ｢だって取り上げたらアナタ、｣ ｢怒るからね｣ ｢ほら、ほら。どうしようもねーアル｣ ｢そうだ劉くん、アメをあげよう。紫原くんからもらったやつ｣ ｢いらん｣ ｢…すねた？｣ ｢なんで部屋来たアルか。暇すぎて死ぬよワタシ｣ ｢だって劉の近くにいたかったから。迷惑なら帰るよ｣ ｢そ…んなんにほだされないアル｣ ｢その割に離してくれないよね｣ ｢帰るのダメ。許さない｣ ｢はーい。じゃあこれ劉の分の本ね｣ ｢日本語ムリ｣ ｢え｣ ｢遊んで｣ ｢劉くん、現国の成績割と良かった気がしたんだけどな？｣ ｢構え｣ ｢ま、いいや。おーいで…って、全力で飛びつくの禁止。つぶれる〜｣ ｢キス、する｣ ｢…いいけど｣ ｢照れた？｣ ｢あー聞こえなーい｣ ｢茶化すのダメ｣ ｢…わかったよ、もう｣ なんだかんだ仲良し |