▽素直になれない宮地

「おい。お前好きな奴いるってホント?」
「…誰から聞いたの」
「高尾。で、実はその好きな人オレなんですよーなんちゃってーとか言ってとにかくうぜえから埋めてきた」
「(高尾くん生きてるかなあ…)」
「それで、どうなんだよ。マジで高尾のこと好きなわけ」
「宮地、顔こわい」
「いいから答えろ」
「いや、違う。好きな人はいるけど」
「なんだ違うのか。んで、誰」
「…大坪主将って言ったら驚く?」
「…大坪か。なら仕方ねーな。アイツいい奴だもんな」
「というのは嘘で」
「ざけんなよテメー」
「ごめん、ごめんって。本当は緑間くんです」
「あーハイハイ緑間…っはぁ!?マジかよ!ねーわ!」
「あのストイックなところがかっこいいんだよねー」
「やめろ、マジやめとけ。つーか許さねえ」
「なんで宮地の許可いるの?」
「なんで、って…」
「答えられない?ならいいでしょ」
「いや、ダメ!アイツだったら話は別だ。オレが全力で邪魔するわ。むしろ今から緑間轢いてくる」
「何なのもー。やめてよ」

好きな子の片思い相手が大坪か木村だったら潔く諦める。緑間か高尾だったら全力阻止。あいつらにやるとかねーわって対抗心燃やす宮地希望。

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▽冬と福井

「冬キライ。寒い。」
「そう言うなよ」
「秋田の冬寒くて死ぬ。今すぐ冬眠したい」
「死なねーよ、オレがいるだろ?それに寂しいこと言うなって。お前が冬眠したら春まで離れ離れだぞ?いいのか?」
「…んん、やだ」
「ほらな。冬は冬でいっぱいうまいものあるし、元気出せよ。手始めにあったかいココア買ってやる」
「…ココア好き」
「だろ?知ってる」
「福井も好き」
「はは。それも知ってるっての」

「安定のバカップルアルか」

福井先輩は甘やかし上手。

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▽ぞっこん宮地

「ぜってー許さねえ」
「出会い頭に何さ」
「お前高尾と遊びに行ったろ」
「うん。宮地が暇じゃなかった時に何度か」
「一回じゃねーのかよ!」
「あ、ごめん」
「マジかよ…お前彼氏ほっといてねーわ」
「宮地も私のことほっといてるじゃん」
「仕方ない時だけだろうが!わかれよ!浮気すんな!」
「浮気じゃないよー。ちゅープリもノリだったし」
「…は?」
「あ、ごめん」
「おまっ、ふざけんな!殺す!高尾を殺す!」
「待って待って、大丈夫だって」
「何が大丈夫なんだよクソが」
「これ見て」
「あー、よこせ燃やしてやるから…何これ」
「ほっぺだから。ノーカンノーカン」
「すげームカつくけどお前可愛いから破れねぇ。高尾のとこだけ切って焼くわ」
「難しいと思うけど」
「つか頬とか関係ねーし。お前右だけ皮膚一枚削ってこいよ」
「物騒!こわ!」
「はー、ムカつく。キスしてい?」
「どうぞ」
「もうホント…お前さぁ」
「ごめんって宮地」
「好き。腹立つけど、すげー好き」
「はい、私も好きですよ」

彼女に甘い宮地

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▽踏んだり蹴ったり森山

「あ、いた!森山この野郎!」
「いった!顔合わせた途端上履きで殴るとか…お前女じゃないな!」
「うっさい!あんたさっちゃんに告白したでしょ!あの子彼氏いるっての!」
「でももう別れたいって…」
「私が仲を取り持ってるんだから余計なことしないで!」
「恋路を邪魔されたオレはどうなるんだよ」
「知ったこっちゃない。森山はなんなの?さっちゃんみっちゃんあやちゃん…あと、ゆりちゃんも。私の友人たぶらかして楽しい?確かにみんな可愛いけど森山にはやらんわ!」
「オレは間違ってない!可愛い女の子がオレを呼んでるんだ!」
「黙れ勘違い野郎」
「お前どうしてオレにそんな辛辣なの?」
「まーこれだけあって私だけ森山の被害に遭ってないなんて珍しいよね」
「(…ぎくっ)」
「嬉しいけど。森山に好かれたらめんどくさそうだから!」
「だからお前はもうちょっとオレを気遣えよ!」

森山先輩こうですか、わかりません。
一目惚れは勢いでいっちゃうけれど、じわじわ気になってる女の子にはアプローチできないといい。
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