そのいち・烏間と湊
「黒瀬は賞金に興味はないのか?」
「んー、まあ100億だから興味はありますけど」
「なかなか素質もあるし…どうしてだ?」
「仮に殺したとして、100億は安いし、貰ってもどうすればいいか困りますしね。気が乗ったらやります」
「や、安い?」
「だって地球を破壊しようとする生物を殺すんですよ?100億は安いですよ普通」
「そ、そうか?」
「はい。あ、そういえばこの間試作ケーキにBB弾入れてみたんですけどバレました」
「……黒瀬、やっぱりお前は変だぞ」
「え!?」
そのに・磯貝君と湊
「お、黒瀬じゃん。お前も何か本買いに来たのか?」
「い、磯貝君。そうだけど」
「何だよ、そんな嫌そうな顔して…カルマじゃなくて悪かったな」
「なんでそうなるのか五文字で説明して磯貝君」
「そりゃ無理だ。そーいや、黒瀬って君とかつける奴とつけない奴いるな。なんでだ?」
「何となくだよ。磯貝君は君つけた方がいい気がするけど、前原はいらない。みたいな」
「感覚すぎるだろ…カルマのこともお前だけ赤羽だし」
「名前で呼んだら負けな気がする。ほら、中二じゃん名前が」
「否定はしねーけど…カルマがほんと不憫だわ」
「なんでさ」
そのさん・倉橋ちゃんと湊
「ねえねえ黒瀬さん!」
「な、何倉橋さん」
「この間すっごく背の高いイケメンと歩いてたけど、あれ誰なの!?」
「背の高いイケメン?」
「着物だったよ。背も…周りの店のドアとかより高かったなあ」
「あー、分かった。その人は料理教えてもらってる人のバイトさんだよ」
「でもなんで一緒なの?」
「どの日に見たかは分からないけど、一緒に備品買いに行ったときじゃないかな?」
「なーんだ…つまんないの」
「つまるつまらないの話じゃなくてね、倉橋さん」
「だってカルマ君だって顔いいじゃん?その人も顔いいじゃん。ずるいよ!」
「どこが!?」
「なんで黒瀬さんにばっかイケメンが集まるの?今度教えて!」
「ええええええええ」
そのよん・奥田さんと湊
「ねえ奥田さん」
「何ですか?」
「これ、どうやって解くの?なんかもう意味不明すぎて分かんない」
「これはですね…えっと、どこまでわかります?」
「とりあえずこの方式使って求めるのは理解できたんだけど、その求めるまでの過程がなるほどわからん状態で」
「そうなんですか?じゃあ分かったも同然ですよ」
「えっ!?」
「だってここが分かってるなら…ほら」
「え?え?」
「そ、そんな不思議そうな顔で見られても」
「どうしてこうなったの?」
「え、だから見たまんまですよ?」
「え?」
「え?」
そのご・菅谷君と湊
「お、菅谷君すごい。また描いてる」
「おう。こういうの好きなんだよ」
「いいなあ、私も描こうかな。幅広げる練習になるし」
「黒瀬はそういう道に進むのか?」
「ううん、特に決まってないけど、やれたらいいなって。美大とかは行く気しないけどね」
「なんでだよ」
「だって上手い人ばっかで挫折しそう」
「あー」
「菅谷君は?」
「あー、俺は…(うわっカルマこっち見てる)」
「決まってない感じ?」
「お、おう…。黒瀬」
「ん?何?」
「カルマがお呼びだぞ」
「?見てるだけで呼んでないじゃん」
「いやあれ俺殺す気満々の目だから。俺のこと嫌いじゃねーならカルマんとこ行ってくれ」
「え、やだ」
「即答!?」
「冗談だよ。何なの赤羽うざい」
「あはは」
「(命拾いしたねって目してる…)」