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「オイオイ、まじで連れて帰ったのかよ」

呆れた様に肩を竦める銀時の視線の先には、桂と氷柱、そして灰色の子猫。

『大丈夫だよ、ちゃんと私が世話するから』

氷柱がそう言って、猫の頭を撫でた。

「んなこと言って、最終的には絶対お母さんが世話することになるんだよ!…アレ、お母さんって何よ」

「知るか」

銀時の言葉に高杉が冷静な突っ込みを入れる。

「それはそうと、名前はどげんするがか〜?」

坂本に問われ、氷柱は桂と顔を見合わせた。

「マドレーヌ、とかどうだ?」

『却下』

桂の提案を氷柱は一瞬で切り捨てる。

「ジョセフ」

『却下』

「クリスティーヌ」

『却下。てか何で頑なに西洋風の名前を付けたがるの』

氷柱に冷ややかに言われ、桂は諦めた様に目を閉じた。

「では、氷柱殿の好きな名を付ければ良かろう」

『え、私…?』

自分が名付けようとは思っていなかったのか、氷柱が面食らった様子で瞬きを繰り返す。


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