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「いやいや、ちょっと待てお前ら!」

二人で納得した様子の氷柱と桂を見て、銀時が声を上げた。

「猫って何だよ」

『何処か近いとこに猫がいるってことだよ』

そう答える氷柱は、うずうずしていて、猫を探しに行く気満々の様だ。

『どうする、ヅラ?』

「ヅラじゃない桂だ。無論、探しに行くに決まっておろう」

真顔で桂が答える。

『よっしゃ!決まりぃっ』

叫ぶやいなや、氷柱は宿舎を飛び出した。
その後を桂が追い掛ける。

「………」

バタバタと走り去っていく二人を銀時は呆然と眺めていた。

「アッハッハッハー、なんじゃ朝から賑やかじゃのー」

「もう昼だぞ」

銀時の後ろで、坂本と高杉はそんな会話を交わしていた。


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