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何やら騒がしい音がして賢斗は目を開けた。

どうやら仕事の途中で少し眠っていたらしい。


「懐かしい夢だったねぇ」

僅かに目を細め、微笑を浮かべた。
それは、綺麗な微笑でありながらも何処か歪んでいる。

「あぁ全く嫌な気分だよ、よりにもよって人間が出てくる夢を見るなんて」

そこにあるのは純粋な、嫌悪。

彼、終夜賢斗は大の人間嫌いである。

人間を嫌う余り人間に復讐し続ける事を選んだ、赤い左目を持つ青年。

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