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悠希が部屋を飛び出してから数分後、車の急ブレーキの音と誰かの悲鳴が聞こえ、俄かに下が騒がしくなる。

「これで四人、減ったね...」

賢斗はそう呟いて一瞬目を閉じると、静かに微笑んだ。

祝福するように。
まるで、プレゼントを貰った子供のように無邪気に。














「あーぁ、また暇になっちゃった。
ま、どうせすぐ次の依頼が来るかな。
仕事が無くならないってのは、この仕事の良いとこだよねぇ...」

ハハッ、と賢斗は短く嗤う。

その目は全てを蔑むように、否定するかのように、鋭い光を放っていた。

「この扉はね、覚悟が無い奴が開けたらいけないんだよ?」




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