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声こそ聞こえないが、賢斗がそう言ったのは確信し、それと同時に意識が飛んだ。



ーーグシャリ


嫌な音が夜の校舎に響く。

その音を気にする様子もなく、賢斗は遼と要が落ちたであろう場所を見下ろす。

先程まで暗闇に包まれていた校舎は、今は月明かりに照らされているおかげで真っ暗という事は無い。

賢斗が見下ろした場所には、ついさっきまで人間だった肉塊と、一面の緋色が広がっていた。

普通の人が見たら悲鳴を上げて逃げ出す光景だが、賢斗は無邪気な笑顔を浮かべた。

それはまるで手足をもいだ虫があがくのを観察しているような、無邪気な怖さを兼ね備えた笑顔。

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