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そこにいたのは信じられないような顔をした2−Cの皆。

「チェック・メイト、だね」

にこ、とそれはそれは優しそうに賢斗は笑っていた。

「カナ...どういうことだ、これは!!
俺達を騙していたのか!?」

要がカナに詰め寄る。

「ち…違うの、要!!」

「なぁにが違うのかな?園原さん。
ここにいる全ての人間が証人だ。
因みに、初めて会った時から今までの会話は全部録音済みだし、写真も撮ってあるよ。
言い逃れできる?」

これ見よがしにフィルムを見せつけると、カナはその場に座り込んだ。

そんなカナに「裏切り者!」「信じてたのに!」という罵声がぶつけられる。

「な…何よ!
あんた達が勝手に信じたんじゃない!」

「うん、信じたのは君達だ。
言ったじゃないか、事実と真実は別物だって。
それでもなお、君達は園原さんを信じたんだろ?
ところで、君達のその茶番の裏で犠牲になった子を忘れたわけじゃあ、ないよね?」

賢斗は酷薄に笑いながら、告げる。

「九条詩音は、君達に殺されたんだし」

その名前に空気が凍りつく。

「なんで…お前が…」

「知ってるのかって?すぐに分かるよ。
それより認めなよ、君達が九条詩音を殺したんだ」

「あれは事故だ!」

「事故、ねぇ…?
ま、突き落とされて死ぬのが事故だっていうなら俺は何も言わないけど。
ねぇ、園原さん?」

「…っ」

「まったく、現実逃避も甚だしいね。
人が突き落とされるのを黙って見ていて、無かったことにした君達も同罪なんだよ?
過去からは逃げられない。
君達がいくら目を反らそうと、君達の業が消える事はない。
あぁ、きっとこれから君達は業に追いかけられるんだろうねぇ、ひたすらひたすら…
ハハハッ!中々滑稽じゃないか!」

「神無月…お前何なんだよ…!」

遼が恐怖を孕ませた目で賢斗を見る。

「うーん、じゃあ改めて自己紹介しようか」

賢斗が眼鏡とコンタクトを外すと、血のように真っ赤な左目が現れる。

「ひっ…!」

その左目を見て、カナが怯えた顔をする。

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