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その後、呆然とする僕を尻目に彼女は颯爽と去っていった。
いきなり嫌い、と言ってきた彼女。
僕は彼女に何かしただろうか。
ん?あれ…

「でも、僕のことが嫌いなのに、なんであの質問には答えてくれたんだ?」

思わず口に出していた。
周りの子ども達がまた僕の方を見る。
しかし、気にしない。

確かにそうである。
僕のことが本当に嫌いなのなら、僕が呼び止めた時も振り返らなくてもよかった筈だ。
それなのに何故彼女はあの質問には応えたのだろう。

……謎だ。

彼女のことが気になり出したら、本の内容が全く頭に入らなくなってしまった。
ごめん、ショーペンハウアー。
君と向き合うのはまた今度になりそうだ。

突然現れて僕を嫌いだと言った彼女、笠原秋葉。
彼女は一体何者なんだ?




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