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気を取り直して彼女に聞く。
「で、お前。なんで僕のこと嫌いなの?」
「人のことをお前呼ばわりするくせに一人称は僕なんですね。おかしい人。」
「は?それくらい他にも沢山いるだろう。」
「そうですかね。あと、お前呼ばわりはやめてください。私にだって笠原秋葉って名前があります。」
「おぅ……僕は足立海翔(かいと)だ。で、笠原はなんで僕のこと嫌いなの。」
「それは……時が来れば解りますよ。」
意味が解らない。
しかし彼女はそれ以上話す気はないらしい。
僕が訳が解らずに悩んでいる隙に逃げようとしていた。
慌てて引き止める。
「か、笠原は本読むの?」
思い付きで聞いてみた。
彼女のことをもっと知りたい、と思った。
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