5


……なん…だって?

それは、あまりにも突然のことだった。
僕は目の前の彼女をただ、見ることしか出来なかった。
声が出したくても、喉に引っ掛かって上手く出せない。

「…………あき、なのか…?」

やっとのことで、僕はそう言った。

「はい、海翔君。久し振りですね。」

彼女は微笑む。

「じゃあ、隼斗は…?なんであいつはいないんだ?」
「隼斗は、7年前に亡くなりました。」
「なん…で……」

いや、なんで、なんて言わなくても解っている。
今までずっと逃げてきただけ、目を背けていただけ。











それは、ずっと僕の記憶の中にある。









[ 17/17 ]

[*prev][目次][next#]




×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -