epilogue
うん、こんなもんかな?
あれから6、7年経って、僕も賢斗も学生では無くなった。
それでも僕は相変わらず笑顔が大好きで、賢斗はまだ僕に笑顔を見せてくれない。
そして、賢斗は相変わらず人間が大嫌いで、今日も何処かで社会を喰らってる。
本当はもっと話したいところだけど、目的地に着いちゃったからそろそろお別れだね。
あ、そうそう君達、“vengeance”ってお店知ってる?
廃ビルの五階にあるお店で、店員は左目が赤い男、ただ一人。
何か恨みがあるのならそこに行ってごらん。
きっと彼は歓迎してくれるはずだよ。
でも気をつけて。
覚悟の無い人が面白半分でその扉を開くととんでもない事になる。
覚悟がある人はーー行ってみると良い。
彼はいつでも、其処にいるから。
君達が彼に笑顔をもたらしてくれることを、祈ってるよ。
END
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