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あれから一ヶ月半ほどが過ぎた。
今日は一学期期末試験の最終日。


相変わらず私は文子にも真緒にもあのことを聞けないでいた。
考えれば考えるほど思考は泥沼にはまっていく。
せめて試験期間中は忘れよう…とも思ったが、中々頭から離れなかった。

明日から終業式まで試験休みになる。
実質明日から夏休みが始まるようなものなので、学校中がそわそわしていた。


(はぁ…文子に直接聞くチャンスは今日を逃すとしばらくないよなぁ……)


私は朝からため息をついた。
何度もメールしようと思って携帯を開いても文章は書けず、電話をしようと思ってアドレス帳から文子の電話番号を呼び出しても発信ボタンは押せず…
まして直接聞くなんてことはもっと出来なかった。


(なんで私こんなにチキンなのかしら…)

(もしかして……私…文子から答えを聞くのが怖い…?)


そんなことを考えながら最寄駅から学校まで歩いていると、文子に声をかけられた。


「優香、おはよっ!今日で試験おしまいだね〜……って優香、考え事してる…?」

「…あっ!文子!おはよ〜。ちょっとぼけっとしてただけだから。」

「あ、そうそう。今日試験終わったあと久しぶりに遊びに行こうよ、二人で。最近二人で遊びに行くってこと全然なかったじゃん。だから…ね?」

「行く…行く!」

「それに最近優香なんか悩んでるっぽいし…私でよければ相談のるよ?」


(そのあなたのおかげで悩んでるんだよぅ…!)


、と私は心の中で叫びながら文子と学校へ向かったのだった。


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