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1年と少し前の春。


ドンッ。


「きゃっ…あ、ごめん!大丈夫?」

「あっ…大丈夫です。そちらこそ…大丈夫ですか……?」

「うん、大丈夫だよ!」

「「……」」

(……気まずい。何話したらいいの…かな…?)


「「あ、あのっ!」」


「……わ、私!1年の綿谷優香です!高入なので全然わからないことが多くて…」

「あなたも高入なの?同じ!私、1年の如月文子。よろしくね。クラス、同じになれるといいね!」

「よろしく…です!……ところで講堂はどこなんでしょうか。校舎が広くてすっかり迷子に……」

「…………」

(まさか如月さんも迷子なんだろうか…)

「あの…、よかったら一緒に講堂まで行きませんか?」

「…いい?えへへ、ありがとう。」


(…そのあとクラス発表を見て驚いたんだっけ。)


「綿谷…綿谷…どこだぁ……あ、あった!桜組かぁ。」

「あれ?優香ちゃんも桜組なの?私も桜組だったよ!同じだね!」

「ほわっ!如月さんも同じクラスなんですね。これからよろしくお願いしますね。」

「如月さんなんて堅苦しい。気軽に文子って呼んでよ。よろしくね、優香ちゃん!」



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