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2021/11/19



【天廻編・企画備忘録】

少し間が空いてしまいましたが天廻編完結&HD発売記念企画完結いたしました!長い間お付き合いくださり、本当にありがとうございました…!
迷子編も含め、内容的にも執筆的にもなかなかにヘビーな内容になりましたが、たくさんの方に応援の御言葉をいただけて大変励みになりました…。この場を借りて、感謝申し上げます。。

そんなわけで今回は天廻編備忘録を綴っていきます!
なお、こちらは企画実施中pixivにて連載をしておりましたが、現在はseriesページにて収納完了しております。
本記事はがっつり内容のネタバレを含みますので、作品をご一読いただいてからの閲覧推奨となります!

大丈夫だよ!という方は以下からどうぞ!

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夢要素一切ナシ、時代は天地分離前の戦争中、原作キャラは基本魔族長と魔王様のみというなかなかの重さでお送りした天廻編。文体も三人称にしたり固めにしたりと執筆もめちゃくちゃ大変だった、というのが書き終えた今の正直な感想です……!
ただ、もともと真影編8話や先に完成していたRevivalで時代背景や結末の大枠は出来ていたので、迷子編に比べプロットにはあまり時間がかからなかったというのが幸いでした。
とにかく、もう、文章に起こすのが、大変、ただそれだけ。

以前もmemoにて書きましたが、魔王様の会話文が本当に本当に難しかったです。特に4話の女神と魔王様の会話。どっちも威厳を持たせながら、女神がゼルダちゃんに通ずるところを持たせつつ、女の子になりすぎず……魔王様は小物感が絶対出ないように……そして二人の会話の時に魔族長が空気にならないように……などなど。。
神様なったことねえし会ったこともねえから何喋るかわからんわ!!!と叫んでました。

しかし毎度毎度の難産を乗り越え、書ききれた時の達成感は半端なかったです。3話で吹っ切れた魔族長の戦闘シーン、そして4話で魔王様が手を伸ばすシーンは冬にRevivalを上げた時から頭にあったので、ようやく形に出来た……と感慨深かったです。

たぶん、1,2話の段階で最後がRevivalに繋がると察されてた方もいたの……かな……?と勝手に思っています。
結末を既に描いていましたのでその道中が暗くならないよう、魔王様と戦えて幸せな魔族長が、本当に、ほんっとうに生き生きするように、頑張りました。

キャプションやseriesページあらすじにもあります通り、天廻編も迷子編も『彼(彼女)が最も幸せな瞬間を描くこと』が大きなテーマでした。
魔族長にとっては願いの果てで魔王様と戦えた天地分離直前、部下にとっては主人と共にいられる今、がその瞬間にあたります。

なので共通endでもあった通り、主従共に向かう先は“幸せの終わり”なのかもしれません。
が、長編の後半戦を迎えるにあたって、物語的にも執筆的にも無くてはならない二編だったのではと思っています。



以下、箇条書き備忘録です。

・ベースのベースのお話
天廻編のベースは前述の通り真影編8話、なのですが、その真影編8話のベースになったのが大全の姫川先生描き下ろし漫画です。
女神と魔王様の口調は漫画に比べて大人しめですが、時代背景の大枠は拾えてるのかなーと思ってます。
漫画では試練のため過去勇者がずっと幽閉されていたので、ラストで女神と共に聖地と立った時は本当に久々に外の世界に出た、という感じだと思っています。

・魔族長でなく魔剣の精霊
天廻編でのこだわりポイント。魔剣、という呼び方にこだわりました。
魔王様の前ではこう名乗りたいのかなと思い、『魔族長』という単語は本文中で一切使わなかったです。

・過去のラネール
ラネールが砂漠化したのはゲーム本編から数百年前なので、天地分離の頃はきっと緑豊かな地であったラネール。
余談ですが天廻編1〜2話更新時にちょうど長編3-2が上がっていたので、時の神殿についても情報が整理できてて大変助かりました。自分が。

“深”緑のフィローネに対し“新”緑のラネールにしたのは対比にしたかったのと、海沿いなのでそんなに生い茂ってないんじゃないかなと思ったからです。それだけです。

・2話で出てきたあれこれ
フィローネ戦線の際に出てきた半壊した砦は、当時は女神軍の要地、そして現代では主従が住んでる拠点です。
老朽化してるところもありますが、天地分離後に生き残った魔族長たちが乗っ取ったので何とか形を保ちましたという想定。

そして魔族長が出会った群青色の目の騎士、前半の『“捕虜とされた者以外”、人間が誰一人生きて戻れなかった〜』という一文も、裏設定をいろいろ考えているんじゃよ。断章で。

・つよい魔族長
特に2,3話で暴れ回っていただきました、絶好調魔族長。とにかくかっこよく、美しい戦闘描写をせねばと奮闘した次第です。
結果、そこそこ良い文が書けたかなぁと自分では思ってます。これまで戦闘描写頑張ってきてよかったなぁと思った瞬間です。

・剣の精霊について、人々の認識
剣の精霊という存在を、果たして人間や亜人の皆さんはどれだけ知っているんでしょう。。
……と悩んだ結果、騎士長クラスの方は伝承等で聞いたことがある程度の認知度にしました。
聖地を切り離した剣を人々が鍛えていた(参照は大全姫川漫画)ので、女神に近しい人々は知っていたのでは、と。根拠は薄いですが。

“その為だけに、作られた”は長編2章でもありました通り原作ファイのセリフままです。さらっと言ってますが結構重いと個人的に思ってます。

・3話、女神の逆転の一手
魔族にすんごく攻め込まれた女神側の逆転の一手。つまり、街を丸ごと爆弾にする作戦。
戦闘描写書いてて表現以上に大変なのが、敵味方問わず相手を倒すための作戦を考えること……!!
他中編といい長編といい毎回苦しめられてますが、自分でも何で思いついたのかもはや覚えてないです。
そしてこういうこと書いてると「私は普段、夢小説を書いてるんだよな…?」とよくわからない感慨に耽ります。

・Revivalのリバイバル
5話RevivalはHD発売が発表された2021年2月に読み切りとしてあげたものを、三人称視点で修正した内容でした。
Revival含め、天廻編は魔族長が頑張っていたし頑張り始める物語でした。

・迷子編、天廻編共通エンディング
おまけにて上げました、部下視点の迷子編と共通のエンディング。
主従ともに、大切な人と最後まで一緒にいられるのならもちろん幸せだけれど、それは叶わぬ願いで。それでも命を懸けて大切な人の助けになる自分でいたいと願いました。
series全体のテーマですね。もちろんテーマの大元は原作です。

エンディングで描いた、どこかの世界の主従と花畑はどこかで書いた祝詞を紡いでます。
seriesページの配置は長編の前なのでわかりやすいですね、はい!

【企画振り返り】
そういうわけで、発売一週間前から約三ヶ月にわたって続きました企画、完結しました!
カウントダウンSSにイラストにヘビーな中編二本と、追っていただく側も胃もたれしそうな内容だったのかなぁとも思いましたが、少しでも楽しんでいただけましたら何よりです。
たぶん今後一生こんな勢いで企画とかすることないんだろうなと思ってます、、少なくとも、長編完結するか無双でまた魔族長が出ない限りは。。

【今後について】
と言いつつ……次は11/23に原作10周年を迎えるため、ネタ投下BOX企画を現在実施中です!
年中企画やってる…??って感じですがおめでたい年だし今後しばらくこんなことないと思うので(周年は毎年何かしらやりますが)、忙しいのはかえって幸せなことだろうなと噛み締めながら励みます。

個人的には毎回本当に楽しく書かせていただいている企画なので、容赦なく! ご投下ください!!

また他に予定してることは、
・がでぐろをpixivにup
・短編ページプチ改装
ですね!
短編ページのデザインは現在進行形で悩み続けてますが、どうも上手いデザインが考えつかないのでもう少しかかります……。

最後になりますが、無事完結にたどり着けたのはいつも見守ってくださっている皆様のおかげでございます。
最近は仕事量が倍に増えた関係で更新ペースがやや落ち気味ですが、モチベーションだけは永遠にありますので、長い目でお付き合いただけましたら大変ありがたいです…!!

それではまた、次の更新で。



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