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(トビオと流太郎)


ゆるく、髪を弄られていることに気づき目が覚めた。我ながら随分と神経質なものだと思いながら先程から止まない違和感の方へと目を向ける。すると目に入るのは退屈そうに俺の髪を弄る流太郎の姿だった。どうしたんだ?と問えば返ってきた言葉は「眠れぬ」だった。眠れないとき、羊を数えるのがいいなどと言うがあれは逆に冴えてくるのではないだろうか。俺は試したことがないが、大概の人は眠れた試しがないのではないだろうか。と、そんなことはどうでもよくて。どうすれば流太郎は眠れるだろうか。疲れが溜まれば自然に眠くなるとは思うのだが。今から疲れさせるとしたらやることは一つだ。しかし考えがばれたのか強めに頭を叩かれてしまった。…痛い。仕方ない、明日は特に予定がねぇし眠くなるまで付き合ってやろう。そう決心した時には既に流太郎の瞼はくっつきそうだった。

(御主の存在はなんだか、)
(我を安心させてくれるみたいじゃ、デスカプリ)



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