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※現代パロ

(スコールとクジャ)


今日のクジャの朝は忙しなかった。
5:00頃に起きては洗面所を独占し自由奔放な髪を綺麗に直していつもより気合いを入れて化粧をする。


「もうこんな時間だ」


ふと気がつけば洗面台に置いてある時計は6:54を指していた。
クジャは慌てた様子で洗面所を後にするとスコールが寝ている寝室へと足を急がせる。
寝室に入るとすぐさまクジャは寝ているスコールのお腹の上に飛び乗りまたがると「起きて〜」と繰り返し言いながらスコールの両肩をつかみそっと揺らした。


「………」

「おはよう、スコール」


クジャはまだ寝ぼけているせいかじーっとななめ下を見つめ座ったままでいるスコールにまたがるように座り彼の両頬を両手でつかみ自身の顔が見えるようにあげる。
するとスコールは寝ぼけている為、未だ焦点の合わない瞳を細め寝起き独特のかすれ声で「おはよう」とつぶやいた。


「ねぇ、スコール。僕、お腹空いた」


クジャがスコールの眠気を覚まさせるように頬を軽くぺちぺちと叩けばスコールは細めた瞳をゆっくりと開いた。


「クジャ、あんたが邪魔で食事を作りに行けない」

「…あ、ごめん」


何処となく不機嫌そうにスコールが言うとクジャは余程お腹が空いているのかお腹をさすりつつバツが悪いと言わんばかりに笑い直ぐにスコールの膝の上からぴょんと飛び降りた。
リビングキッチンに着くとスコールは早速キッチンへと向かった。
スコールが簡単に朝食を作り終え「早く早く〜」と言うクジャを見つめた。
するとスコールはクジャの髪型や服飾がわずかながらいつもより気合いが入っている事に気がつく。


「やけに気合いが入ってるな」


さらりと言って退けるスコールにクジャはパンを口元まで運ぶ手をぴたりと止め瞳を見開いた。
スコールは不思議に思い「どうした?」と尋ねるとクジャはあからさま不機嫌そうにスコールをにらみつけた。


「ばか!」

「…なっ!?」


粋なり頬を真っ赤に染めて怒るクジャにスコールは瞳をぱちくりとさせる。


「今日はデートだって言ったでしょ!」


不機嫌そうにクジャがにらめばスコールは昨夜したデートの約束を思い出し軽くうなずき「悪かった」とつぶやくように言った。

その後、なんとかクジャの機嫌を直したスコールと上機嫌のクジャがデートをしたのはまた別のお話し。


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