自由倉庫 Freiheit ::短編未満Aの続きの続きの続き(兵長) 「そろそろ何が起きてるのか教えて欲しいんだけど」 二階の小部屋でペトラと合流するなり私は切り出すことにした。 いつまでもこうしてはいられない。これまでの前例から時間がないことは明らかだった。それはリヴァイ班の皆さんが弱いからではなくて兵長が強すぎるからだ。 「まだ誰からも聞いてなかった?」 「話す前に離脱を余儀なくされて……」 「私たちも悪かったのよ。ハンジ分隊長の冗談だとばかり思っていたら、まさかあんなことになるなんて――」 その瞬間、鋭いノック音が部屋に響いた。ペトラがはっと扉へ顔を向ける。 「逃げて。私が時間を稼ぐから!」 「ペトラを置いていけないよっ」 「私は大丈夫だから! 兵士だし!」 「私も兵士だよっ!」 そんなやり取りをしながらもぐいぐい押されて窓から外へ出ざるを得なかった。ここは二階だけどこれくらいの高さなら兵士にとって何でもない。 「私が逃げてるだけじゃ何の解決にもならないよ。出来ることがあるなら――」 瞬間、扉が蹴破られた。 物凄い音にびっくりして、窓をつかんでいた手がつるっと滑った。 「きゃっ……!」 嫌な浮遊感に血の気が引いた。 二階からの高さくらい平気だけれど、下手な落ち方をすれば怪我どころか死んでしまうこともあるから。 ペトラが慌てて手を伸ばしてくれたけれど、それより先に、力強い腕にがしっと手首をつかまれる。 「捕まえた」 久しぶりに見る兵長だった。 ----- 倉庫を閉めるまでにどうにか完結させたいのですが、続きが思いつかないのでどうなるやら。 結末はきっとあなたの心の中に! back ×
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