自由倉庫
Freiheit


::もしも発明王が849年の調査兵団へタイムスリップしたら

※発明王シリーズ第2段があったらそのワンシーン
※夢主はデフォ名です


「――いいだろう。君を技術班への臨時要員として調査兵団に迎え入れる」

 上に立つ人間らしくエルヴィンが言えば、ハンジは変人らしく何やら盛り上がっていた。こいつはゼノフォンに少し似てる気がする。見かけで重なるのは眼鏡だけだが、身にまとう空気とか。ところで何でさっきからリヴァイってヤツに俺は睨まれてるんだろうな。やっぱり過去の時代から来た得体の知れない存在だからか。

 とりあえず当面の問題が片付いてほっとしたら、腹が鳴った。

 結構な大きさで部屋が静まり返る。

 そういえば起きてから水しか飲んでなかったなと空腹を感じていると、隣にいたリーベが俺の顔を覗き込む。相変わらずこいつは小さい。こいつなりに成長しているとはいえ、それでも小さかった。俺だって背が伸びたしな。

「兵団の食堂だと昼食は終わってるけど近所に何軒かお店あるし、どこか食べに行く? アンヘルは何食べたい?」

 どこでもいいから連れて行ってくれ。

 そう言おうと思ったのに――勝手に口が動いた。

「お前の作った料理が食べたい」
 

2016.06.30 (Thu) 14:00
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