自由倉庫 Freiheit ::これぞチョコレート戦争・序(長編巨人中パロ・バレンタイン) ※巨人中パロ 簡単なあらすじや設定→こちら 「ハッピーバレンタインです、リヴァイさん。いつもお世話になってます」 登校前にリヴァイさんを部屋へお招きして、私はお皿にのせたチョコレートマフィンを出した。ゴミになるという理由でラッピング嫌いのリヴァイさんだからこんな形になってしまうのは仕方ない。 「食べて頂けますか?」 「貰う」 良かったとほっとしていると、マフィンを咀嚼するリヴァイさんの視線が私の隣にある紙袋へ向けられた。 「これはペトラやリコさんとか、あと調査団の皆さんに配ろうと思って――」 「……その一番凝ってる箱は誰用だ」 「…………」 目敏い! 目敏すぎる! 「これは、あの、文化祭の時に会った人へ渡しに行こうと思って……」 「進撃工業高校のヤツか」 「は、はい……お世話に、なったので……」 頷けば、自分の顔が熱いことに気づく。あれ? どうしてだろう? 顔を手でぱたぱた扇いでいるとリヴァイさんがむすっとした表情になっていた。あれ? どうしてだろう? 「……来月、空けとけ」 「へ? どうしてですか?」 「来月、一ヶ月後だ。予定を入れるな」 「ホワイトデーですか? え、あの、マフィンだけでそんなお返しとかいいですよ、日頃の感謝をお伝え出来たらそれだけで――」 「いいから空けとけ。わかったな?」 有無を言わせない様子に、 「わかり、ました」 私は頷くしかなかった。 ----- ハッピーバレンタイン! 考えている分の序盤だけですが書けて楽しかったです。夢主が一年生の2月14日。 進撃工業高校は捏造。 なんかもうあれですね、やっぱりいつか巨人中連載やりたいです。時期を外しまくっていようと誰得だろうと! back ×
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