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::短編未満Aの続き(兵長)

※短編未満Aの続き


「で、どういうことなんですか? 説明して下さい」

 立体機動装置の訓練場に立つ高い高い木の上で、私はエルドさんを問い詰めた。

「お前のためだ」
「……兵長が私を探しているんですよね?」
「ああ、そうだ」
「じゃあ、行きます。リヴァイ班の皆さんには悪いですけれど」

 立ち上がって木の上から降りようとすれば、ため息をつくエルドさん。

「どうなるかわかってるのか?」
「わかりませんけど……どうなってもいいです。兵長がそれをお求めなら」

 この心臓は、この身体は、この精神は兵長に捧げている。あの人に扱われるならば捨てられようがどうなろうと構わない。

 するとエルドさんがぐっと歯を食いしばった。

「正直に言おう。兵長のためでもあるし、お前のためでもある! もちろんこれは俺たちの独断だ。何が一番の選択なのかは誰にもわからない」

 真剣な声につい聞き入ってしまう。しかしそれにしても私の身の周りで一体何が起こっているのか。

「ただ俺たちは『変わらない方が良い』と思っている。そのためにお前を兵長と会わさないように尽くしているんだ」

 正直、全然よくわからない。でも、特別作戦班が総出でこんなことをしているのだ。きっとただ事ではないのだろう。

「何があったんですか」
「ああ、実はハンジ分隊長がだな――」

 と、そこで気配がした。
 あんなに速く立体機動装置で動ける人は限られている。

「グンタはやられたか……。俺もどこまでやれるかはわからんが力は尽くす。時間を稼ぐからここから回り込んで書庫へ行け。オルオがそこにいる」

 本当に、今日のリヴァイ班は一体どうしたのだろう。こうなってしまえば指示に従うしかない。

「……それでは、ご武運を」

 私は木を降りて、言われた通りに書庫へ向かうことにした。

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続きがあるなら出そうと思って。
 

2016.01.21 (Thu) 20:36
兵長|comment(0)

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