自由倉庫 Freiheit ::新兵一年目編K 夕食も食べずに眠ったせいか、異様に早く目が覚めた。 夜が明けきっていなくて、まだ暗い。 「…………」 自主訓練をしよう。この時間なら誰もいないはずだ。 身支度を整えてから早朝の本部の通路を歩いていると、 「きゃっほおおおおおぉっ!」 窓の外から奇声がした。 朝から何事かと驚いて顔を向ければ、二人の兵士がいた。 「この捕縛ネットなら間違いなく巨人を生きたまま捕らえられる! 素晴らしい! これならエルヴィンも許可してくれるはずだ!」 どうやらあれが奇人と名高いハンジ分隊長らしい。風の噂で聞いたことがある。 「そうですね、分隊長……」 副官らしき人がものすごく疲れた顔をしているのを私はただ遠くから見ていた。 ----- 今回はハンジ分隊長とモブリットさんの登場でお送りしました。 back ×
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