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私の恋人・クザンさんが最近とてもうっとうしいです。


(初音ミク『脱げばいいってモンじゃない!』sm8532252 パロディ)
※ご注意※ 下ネタなど含みます。





part.1

「脱げばいいってもんじゃないんだけど・・・」
「・・・バカじゃないですか」
この人は私に何を求めているんだ・・・!
「脱いで」って言ったから脱いだだけなのに、なんて仕打ち!
いい加減ヤる気もうせます。

「クザンさん、おやすみなさい」
「え、しないの?!」




part.2

「タバコ吸っちゃだめだからね」
「ねェ、そのズボン短すぎない?!変な男よってこない?!」

ああもう。うるさい!
「アレの日は口でしてくれると嬉しいなァ・・・?」
うう・・・チラチラ見ないでほしい・・・
こっちはお腹いたくて苦しんでるのにッ

「私はクザンさんの人形じゃないですからね!!」




part.3

「脱げばいいってモンじゃないんだって。もっと色気だしてこうよ」
まだ言うか。

「後ろに指入れてもいい?」
「んッ・・・あ・・・い、やぁ」
「じゃあ、舐めさせて?」
「!!」
エロ本の読みすぎです!!最低です!!

「いつになったら潮吹くの?」
「・・・口ふさいで死んでください」




part.4

「クザンさん、ちょっと黙って横になって」
「え?何?そういうプレイ?おじさんわくわくしちゃうんだけど」
・・・何も言わなければすごくカッコいいのに。
「はぁ、なんで怒られてるかわかってますか?」
「ん?・・・んー・・・・」
「何も思いつかないんですか」
「・・・」

「おやすみなさい」
「ちょッ 待って!」




part.5

お風呂からあがったら下着が紛失。
「ごめん、もうちょっと貸して」
なんで頭にかぶってるんですか。
私は彼を力の限り殴りとばした(覇気だって出るときは出ます)
なのに赤いほっぺたを抑えて
「・・・下着がだめなら下半身を触らせt「この変態」
「だって可愛い子前にして我慢なんてできるわけねェだろ」
「・・・」
「・・・やっぱり我慢できない。ホテル行こう。それとも俺とするのは嫌?」

別にいやってワケじゃないですけど・・・

私はただ・・・
「これからも一緒にいてくれ」とか
「愛してる」とか「いつもありがとう」とか
ありきたりの言葉が欲しいんです。




part.6

「クザンさん」
「今いいとこだからちょっと待ってて」
水着の女性が表紙の安っぽい雑誌を広げてるクザンさんはこっちを見ようともしない。
「この服、似合いますかね?」
「何着ても似合うから大丈夫」
雑誌から目も上げずそう言われた。
私より雑誌がいいんですか。その水着の女性がいいんですか。
ああもう!雑誌と付き合えばいいんです!
・・・いつになったらこっちを向いてくれますか?

「こっち向いてください」
「・・・」

聞こえてない。

最近のクザンさんの身勝手には目に余るものがある。
こんなんじゃ・・・ほんとに嫌いになってしまう。
何されても我慢できる人間じゃないんですよ・・・。
「クザンさん」
「・・・」
「話、聞こえてますか」
クザンさんは立ち上がって無言で私を抱きすくめた。

私はたまらなく嬉しくなる。
いつもそうだ。彼は卑怯だ。
つまらない映画をの感想を言い合ってケンカした時も、ドラマのHなシーンで気まずくなった時も、
まだ付き合う前で目があって照れたときもいつも黙って抱きしめる。

だからいつも許してしまいそうになる。
(惚れた弱みかなあ・・・)
でもやっぱり、たまには優しい言葉だけ無性に欲しくなる。

「クザンさんのその口は何のためにあるんですか・・・」

「? 君とキスするためだよ」

あぁもう!この人は!




part.7

「クザンさん、ちょっと黙って横になって」
「デジャヴ」
「黙って!」
「・・・はい」
大人しく横になったクザンに跨る。
「なんで今日はそんなに大胆なの」
「黙って」
こんな口、塞いでしまえばいい。

いつ振りだろうか、私からクザンさんへキスした。
それもたっぷり濃厚なものを。

「ッ ごめん、我慢できそうにない」
「ひゃ」

肩をつかまれて後ろへ押し倒された。

「・・・」
「そんなにまじまじと見ないでください」

クザンさんはフッと鼻で笑うと私の首に顔をうずめて、動く隙間もないほどに私を抱きしめた。


「だからこんなダメ男でも好きなのかな」

「え?」
「なんでもないです」


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mokuji

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