3
青雉の舌は徐々に首筋へと移動した。
「ふ あっ・・・!」
耳への攻めでだいぶ陥落しかけているスズの精神を、青雉は容赦なく崩しにかかる。
スズの反応をひとつひとつ確認するように、ねっとりと首を舐め上げた。
ついに我慢がきかなくなり、スズは音を上げた。
「青雉さん、」
「なあに、スズ?」
愛しげに目を細めて顔を向ける青雉。 それが嬉しくて、スズの胸は切ないかのようにきゅうと締め付けられる。
それを表現するかのように、スズは青雉の背中に腕をやり、抱きしめた。
そして青雉の唇に、自分の唇をもっていく。
「ん、」
それに応えるように、青雉はスズの頭に手を回した。
そしてそのまましばらく、2人は互いの唇を味わうように、キスを続けた。
その間に青雉の手がスズの服へと侵入し、ブラのホックをはずす。
「はぁ、」
スズが呼吸のために唇を離すと、まだ足りないのか青雉の顔が唇を追いかける。 それをスズが「あの」と制すると青雉はぴたりと動きを止めた。
「ん?」
「えっと・・・その、 ここじゃ嫌・・・です」
もじもじと顔を赤らめてそう申告するスズに、青雉はクスリと笑った。
「(可愛い・・・)俺の部屋ならいいの?」
「・・・はい」
(扉一枚しか変わんないのになァ)
青雉はスズの腕を持ち、自分の首に絡ませた後、スズを抱き上げる。
そしてそのまま執務室に隣接する自室に入るとドアを閉め、後ろ手にガチャリと鍵をした。
end*
*prev next#
[ 10/62 ]
mokuji |