「クザンさん、コーヒーはいかがでしょうか」
「お願い」
「はい」
やわらかな午後の空気とコーヒー豆の匂いが執務室を漂う。
仕事をため込むことで有名な青雉の執務室。 しかし今日だけは違った。
「仕事ないってこんなにいいことだったんだねぇ」
「そうですね」
「俺、はじめてこの部屋が居心地いいって思ったよ」
「いつもそうであればいいんですけどね」
つい先日より、王下七武海をふくめた世界政府の会議が聖地・マリージョアで行われていた。
ガープ中将がセンゴク元帥に連れられ、その会議に参加しているため、スズはガープ部隊の遠征の手伝いをしていた。
そのお礼という形で、青雉に回ってくる面倒な書類等はガープのところの非戦闘員の海兵たちが手分けして片付けてくれていたのだ。
もちろん、青雉の承認のいる書類だけは青雉が捌いているが、大した労働ではない。
「はい、コーヒーです」
「ありがとう。」
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mokuji |