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数週間後の夜11時。
俺はゲームにいそしんでいた。
DQX(SFC)の主人公幼年期、アルカパ。『ラインハットでインパスを使う』という目標の下、必死にLv上げ。
チェーンクロス欲しいなあとか思い、歩き回ってボタン連打。HPに気を付けつつ適度にホイミ。
そんなんで30分程経った頃。
コンコン。
窓の方から音が。
瞬時に蘇るオ〇〇ロの記憶…
「─────っ!!」
声を出したら襲われそうで出せませんでした。
視線はTV画面、手はコントローラー、耳は窓に集中。
コンコン。
(いや―!)
本気で鳥肌立ちました…。
怖い怖いいやだあ助けてプックル!(※まだ仲間になってません)
よほど怖かったようで。
そこで気付いたんですが、『オ〇〇ロが来たら目を開けてはいけない』ってのがありまして…。
TV画面に釘付けですよ!めっちゃ開けてます。
今から瞑って怖いものを見ても嫌なので、開けたままにしておく。コンタクトが乾くので瞬きは忘れずに。
コンコン…
コンコン…
(…いきなりバンバン叩かれたらどうしよう…)
怖い妄想は膨らむ…。
(勝手にカーテン開いたり首筋に冷たい手が触れたりあまつさえドアと窓ダブルでされたらどうすれば…)
※オ〇〇ロは単細胞ではありません。
その間も手は動いて、既に2000G貯まってます。
そこで俺がとった行動。
『お母さん!何も聞かずに子供部屋のドアを開けて〜!本気だよ!』
母に、メール。
右手にコントローラー。
左手に携帯。
視線はTV(文面は確認しましたよ)。
…すげぇ間抜け?
それはともかく、メール返って来るまでが長い!
母が仕事から帰って来るのには、10:30〜01:00の幅があり、江南自身も帰って来てるかは、賭けでした。
♪♪♪
♪♪♪
…お母さんからの着メロ!
助けてママ!
『まだあと30分かかるよ〜。』
…人生に負けた…。
がくりと落ち込んだところでノックが響き、鳥肌が立つ。
『早く帰って来て〜!』
『どうしたの?』
『とにかく怖い!』
『待っててね、パパにご飯買ってくるけん』
いやあぁ!
『なるべく早く!』そこで携帯は閉じました。
それからどれくらい経ったか。
階段を上る音がした。
恐怖に包まれている俺はびくりとマジで跳ねた。
コン コン コン
ドアがノックされる。
「一哉?」
……お母さん!
「大丈夫?一哉」
ドアを開けて母が入ってきた。
「! お母さん…」
今日ほど母に感謝したことはない。
「どうしたの一体」
「…窓の外に何かいる気がして」
母は、しゃっ とカーテンを開けた。
何もない、暗闇。
「何もないよ。さ、下行って一哉もいちご食べよう?」
「……ん」
そうして部屋を出ようとし、DQをセーブしなければいけないことに気が付いた。
「あ、これセーブしてく。先行って砂糖置いて待っててね」
はいはいという母の声を背中で聞いて、コントローラーを持った瞬間。
コン コン
窓の奥の暗闇から、ノックの音が聞こえた。
xENDx
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信じるか否かは別にして、これは俺の馬鹿な体験談です。
ちなみにこの後は、ダッシュで下に行って苺食いました。
ってか、文章が若い! 7、8年前?
書き直す気力すら失せる時の流れ。
恐ろしい。
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[mokuji]
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