陶器のように滑らかで冷たくて硬い、そう思っていた肌は肌理が細く想像した通り滑らかで、でも人肌に温く思ったよりも柔らかかった。
特別なものに触れている、そんな風に思ってしまったのは道ならぬ道を歩む背徳かそれとも。



「俺は気にしねぇけど、シャワー浴びた方がいいか?」

告白して付き合って、やっと1時間が過ぎた頃。恋人と呼べるようになって1時間後にはその恋人の部屋に招かれていた
一人暮らしだと言うアパートの部屋に入り早々、鞄を下ろし制服のボタンを外しながらユースタス屋は聞いてくる
一直線にベッドの前まで連れて来られ、雰囲気も何もないのかと少々呆れながら言葉を返した

「…俺も、気にしないけどな」
「なら突っ立ってねェでさっさと来い。女扱いしろとは言わねぇが女相手にヤるようにしてくれりゃいい。穴が違うだけだからな…それとも、俺がリードしてやろうか?」

胸元をはだけさせたユースタス屋の片手がおれの緩めていたタイヘ伸びてするりと結び目を解いた
鼻先が擦れ合い顔が近いてきたかと思えば唇が重なって、タイを外していた手は手慣れた様子でボタンを外して行く
このままユースタス屋のペースに流されてみるのもいいのだろうが少しだけ憚られた

「あぁ?なんだよ…」
「煩い…俺がする」

ユースタス屋の身体を押し退けベッドへ押し倒すときょとんと目を見張り序で口角を上げる
まるで無知なガキを見るようなユースタス屋の目が気に食わなかったから、かぶりつくようなキスに没頭した

「は、…んなガッつくなよ…」

キスに飽きたのかユースタス屋が顔を背け俺の身体をを押し退けると自らベルトを外してズボンも下着も纏めて脱ぎ捨てる

「ローションねェけど…大丈夫だろ。指貸して」

意図を理解しながら手を差し出すと指3本を口腔に含まれ唾液をまぶされ
糸を引き垂れる程に濡らされた指

「嫌だと思うんなら、向いてねェよ…テメェには」

ニヒルな笑みを浮かべ俺の額にキスするユースタス屋にピクリと片眉を吊り上げながら濡れた指をユースタス屋の尻の狭間に滑らせる
窄まるそこを確かめるように撫でひだをなぞりツプリと中指を差し込むとユースタス屋が楽しそうに静かに笑った

「奥はいい…そこさえ解けりゃ入るから」

唾液の滑りを借りて指を浅く抜き差しするとキュッと穴が窄まり指を締め付けた。
うねうねと動く直腸を指で押し広げながら滑りが悪くなると自分の唾液を足すのを繰り返えした

「ん、も…いいぜ」
「おれ、ゴムねぇけど…?」
「あぁ…別に、構わねぇよ…は、ぁ…汚れんの、気になるならそこの引き出し…入ってる」

淡々と進む行為に息は弾むが雰囲気は全然感じられない
それでも俯せになり尻を突出すユースタス屋の白い背は汗ばんでいて俺の目に艶やかに映り無意識に喉が鳴った

「…まだ入れねぇのかよ…まさかゴムの付け方わからねぇとか言うなよ?」
「馬鹿言うな…知ってる。それにゴムしなくていいんだろ?」
「……汚れても知らねぇぞ」
「気にしねぇよ」





シーツを握り締める指が普段以上に白くなってるのを見ながら腰を振るった

「ッ、ふ、んー…っ、ん!」
「は、はっ…」

シーツに額を押しつけ自身を扱く利き手を忙しなく動かしてるユースタス屋の尻を掴みガツガツと突き上げる
肌がぶつかる音だけがやけに煩かった

「は…出す、ぞ…」
「ん、ぁ…そ、とに…出せっ」
「…チッ」

自身を抜き去り白濁をユースタス屋の背に掛けた
べたりと肌を這う白濁がユースタス屋の汗と混じり身体のラインに添い流れて行く

「拗ねんな…腹下したくねぇんだよ」
「いくらでも処理してやるつもりだった」
「はっ…有り難ぇ話しだ」

身体を起こすユースタス屋に襟を引かれ唇が重なる。
直ぐに離れた唇から低く囁かれる声は甘さと揶揄する響きが混ざっていた

「男の抱き方がわかってよかったな…」
「…」
「あとは経験積んで余裕持て」

キュッと指の腹で唇をなぞられその指を見れば赤く色がついていた

「もう、用はねェだろ」

ギシッとベッドを軋ませ立ち上がるユースタス屋の腕を掴むと溜め息が降る

「んだよもう一回か?」
「さっきからなに言ってるユースタス屋」
「…さっさと帰れ…言い触らしたりはしねぇから安心しろよ」
「言い触らせばいい…好きだって言ったろ」
「お前…」

上辺だけの繕いにふと、言いかけて言葉を止めたユースタス屋は諦めたように笑って俺を見据えた

「俺が好きなんだな?」
「…あぁ。好きだ」

バレてる嘘を平気でついて
笑う唇にキスをしたらやんわりとそれを受け止めユースタス屋は目を閉じる


「また口紅が移ったじゃねぇか」

長いキスを終えると恋人面をしたユースタス屋がそっと指先で唇を拭いてくれた



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"延長線にアル"続編

続編とのことでしたが
延長線にアルは全3部くらい続く予定で、今回1部(UP済)の前半部のその後を書かせて頂きました。
ローが過去を振り返るような視点で書いたので物凄く中途半端で分かりにくい内容ですが
リクエストして頂いた甘味様、これで了承していただければと思います


一万打フリリク企画
'10-5.4UP
甘味様リクエストありがとうございました!


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