ドアの前で佇む船員。船長である男に呼ばれてやって来たのだが
閉ざされた扉の奥からはギシギシと軋む音と低い喘ぎ声と荒い息遣いが聞こえ何が行われているのかなんてありありと伝わってきた
深呼吸をし意を決して扉を数回叩くと直ぐに「入って来い」と声が届いた

「よう、随分なげぇこと突っ立ってたな…」
「ぁ、あ!キッド、さ…あ!」

そこそこ小綺麗な顔をした男娼の細い腰を今にも砕きそうなほどに穿ちながら汗でしっとり濡れた赤い髪を揺らす男、男娼からキッドと呼ばれている
紛れもない、キッド海賊団の船長であるユースタス・"キャプテン"キッド
小柄な男娼の身体を押さえ付け尻に性器を突きたて好き勝手に腰を揺らしている

「交ざれよ…広げりゃまだ入るぜ?」
「ひっ!ぃ…や、キッドさ…無理、嫌だ!」

紅を引いた唇をつり上げて笑うキッドに男娼は顔を青くさせた

「頭、」

見ればキッドの後穴から白濁が垂れる
太股から膝裏に流れて行くのを目で追えば上ずる声が届く

「身体の割にいいもん持ってたからよ…喰ってやったんだ」

なァ、とすっかりおびえて縮こまっている男娼に笑い己の後穴に指を這わせると掬った白濁を男娼の口に突っ込み赤く濡れた唇で塞ぎぐちゃぐちゃと舌を絡めた

ギシリとベッドが軋み男娼の目に更なる恐怖が映る

「あんだァ?交ざる気にでもなったかよ」
「生憎、おらァ男を買う趣味はねェんで」

キッドよりも幾分もある痩躯だが長身の身体で男娼諸共キッドに覆い被さる

「ヒッ!?ぐ、ぅ」
「…ドレッド」
「キッドの頭…遊びも大概にしてくれ」

小柄な男娼の顔はおろか頭部まで掌で覆い船員はその手に力をくわえる。途端にミシリと頭蓋が軋み醜いくぐもった悲鳴が上がった

「…、温厚な奴がキレると怖ぇってのは本当らしいな」
「茶化さねぇでくれ…おらァ、あんたんとこの船員だ。温厚だけ持ち合わせてるつもりはねぇさ」




男娼は自分の腹の中で嬉しそうに跳ねる性器と弾む息遣いを何処か遠くの方で感じていた

「ァ、あ!あ!ドレッ…ひ、あ!ぁあ!」

キッドはうっとり目を細め下に敷いている男娼の薄い胸板にガリガリと爪を立てる
皮膚を裂き深く肉を抉られ見る見る血が噴出した

「っ…ぐ…」
「ン、ン!ふ、…は、ぁ!」

男娼が顔面を圧迫する掌と胸板を掻むしられる息苦しさと恐怖に身を竦めるとキッドの性器を知らず知らずキツく食い締める
キッドの後穴には船員の身体に見合う太さも長さもある性器が収まり内壁を擦り上げ
キッドは前後の快感に声を殺すことなく答えニタリと笑みを浮かべた

「は、あ!…う…ド、レッド」
「…、頭」
「ツブセ」

キッドが男娼の喉元から腹部まで立てた爪を一気に滑らせ5本の指で皮を削ぐ
痛みにビクビクと震える男娼の身体、ギィギィと掌の下で呻いている顔。
船員がぐっと指に力を込めると鈍い音が響く

「いぎぁああ゛!ギィイ!」
「アーッ、ぃ、イッ!!はぁっ!あ!」

痛みに引きつった声を上げ同じ様に身体を引きつらせる男娼にキッドは性器を強く締め付けられ痛いくらいの快感に夢中で腰を振り、自分の後穴に突き立てられた性器を食い締めな生暖かな穴へと白濁を放った

「は…ぁ…」

白く飛んだ思考と視界がぼんやりと戻ってくるとキッドは血塗れの醜くひしゃげた男娼の姿を見る

「…きたねぇな」

力なくじゅくじゅくに熟れて爛れきったような穴から自身を抜き背後の船員にもたれた

「キッドの頭」
「いい…それより続きしろ」

キッドの血塗れの手を取りベッドの端に押しやられていたシーツで拭おうとする船員にキッドは首を振り船員の腫物を扱うように動く優しい指の長い手を掴む

「けど頭、」
「続けろ!」
「…」
「立って、ヤりゃいい…ベッド、嫌なら…立って…壁に、…」

男娼の血で濡れた手で握り拳を作るキッドの手は込め過ぎた力のせいか小刻みに震え背後の船員に横顔すらも見せまいと俯く

「頭すまねぇ」
「ッ!?な、…んっ!」

後穴に船員の性器を突き立てたままに身体をぐるりと反転させられごりごりと性器の出っ張りが腹の深くを抉りキッドは痛みと快感を味わった
向かい合うようにされ居心地悪そうにキッドが頭を垂れているとふわりと身体が浮き驚く

「ッ…」
「頭は軽ィ…」

船員は軽々とキッドと抱き上げ不器用に困り顔のような笑顔を作る

「…おらァ、頭が汚れるのは好きじゃねーんでさ…」
「ドレッ、ド…」
「すみません。上手く言えねぇんで…キッドの頭は、おれが触って汚れねぇのかって…血が、似合うとも思う。だけどこう言うことじゃねーんだ」

変わり果てた男娼を一瞥し簡素なテーブルに腰掛け恐る恐ると言った様子で船員はキッドの汗で湿り額に落ちた髪を撫でた

「か、頭…?」
「…、気にすんな…抱け。お前のやりたいようにしてくれりゃいいから」

キッドは船員の首に抱き付き歪な口許に口付けると穏やかな声で呟いた



「は、はっ…あ、…おわ、ったか…?」

キッドが息を弾ませ閉じていた瞼を開けると一筋涙が頬を伝って落ちた。
船員が申し訳なさそうに謝りながら頷くのを苦笑しながら謝るなとあしらいゆっくり俯かせた頭を上げる。
好きに抱いていいと言った後が凄かった、としかキッドは言い様がない。たかが数十分だっただろうが中盤は綺麗に記憶が飛んでいる。
そうしているとゆっくりと性器を抜き去られ柔らかく広がった穴から船員の出した白濁がぼたぼたと滑り出て
出した量もまた半端ねェな、と詰めていた息を吐く

「頭…」
「怒ってんじゃねェ…んな顔すんな」

さっきまで獣みたいに腰を使ってた奴が又も申し訳なさそうにしている
このギャップはなんだと苦笑いしながらキッドは幾分か上にある顔を見上げた

「…?」
「……キスくらい、したらどうなんだテメェは」

雰囲気を読めと不機嫌にするキッドは、不機嫌な様子はわざとでこの船員はどうにも困らせてやりたくなるんだと胸の中で笑った

「か、かし…っ」
「吃んなよ…おれんとこの船員だろうが」

あの時の憤怒と台詞が形無しじゃねーかと溜め息を付く

「…キッドの頭」

溜め息を訊いた船員は困り顔でおろおろした後にそっとキッドの額に短いキスを落とす

そんな船員にキッドは及第点には程遠いと笑い突出した舌で歪な唇をなぞった






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ドレッドヘアーのあの人が好き過ぎて。
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