本編9話のトラファルガー視点
本編でやるにはくどくなると思い没。
そして救済






楽しそうな声が
気に食わなくて



普段ならそろそろ帰って来る頃だ
携帯の画面に表示されている時計を見ながら耳を欹ててみても一向にユースタス屋の帰宅を知らせるドアを開け閉めする音はしない

ユースタス屋…
彼女でも出来たのだろうか


俺はユースタス屋が好きだ
ユースタス屋でヌいちまうほど、好きなんだって分かったのに

「…」

考えていると低くて重っ苦しいバイクの音が近付いてきた。
アパートの側でピタリと音は止み少しして
途切れ途切れに聞こえる会話と足音、ユースタス屋の部屋のドアの開く音、閉まる音が聞こえた

目の前の壁1枚向こうにはユースタス屋がいて
今頃誰かと楽しそうに話してる

3日前は、俺がユースタス屋の部屋で飯食わせてもらって話して…

『ハハッ、――、…』


ユースタス屋…楽しそうに笑ってるな。
俺の知らねぇ奴と知らねぇ話で笑ってんのか、…って
あぁ、すげぇもやもやすんなァ





ガシャン!



積み重ねてた皿やらコップやら、目に付いたそれらを床に叩き付けて
やっちまったって思いながら
身体は勝手に動き丁度よく砕けた皿の破片を利き手と逆の手に持って
太く尖った先を押し付けて
横に引っ張った

なんだか左の頬がむず痒い
利き手の人差し指は濡れている…

すぐ、ユースタス屋が来るはずだ




「おい、トラファルガー」

フフ、ほら…
お人好しで、俺を放っておけない

「…、ユースタス屋…」

怪訝そうに顔をしかめながらも心配そうに伺ってくる顔をみれば俺はホッとして
思い出したようにズキズキと焼けるように指が熱くて酷い痛みが襲ってきた

「お前…何やってんだバカ、血ぃ出てんぞ?」

ユースタス屋の視線が頬に当たる…むず痒いと思ったらそこ切っちまったのか。
わざわざ指を切るまでもなかったのに、バカだな俺



早く、この指を見せて
手当てしてもらおう

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書ききってないので読みにくいことこの上ない


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