かわいい王子様


中坊キッドとお友だちのキラーも遊びや学校帰りにプリクラ撮って、親父達やローに配るのかと思ったらとても可愛い。 最初はローにあげるんだといいです。

キラーと遊んだあとの駅前。ローが迎えに来てくれました。

「今日は何して遊んだんだ?」
「映画みて、ゲーセン行ってー、CD屋とか」

今日の出来事を聞きながら、晩飯何処で食べようか?ってなります。シャッキーの店、と直ぐ様言うキッドに、更に直ぐ様、駄目。って言うロー。
シャッキーの店は夜にはお酒を振る舞う店になるので、キッドくんを連れていくのは考えものです。

「ロー、プリクラ知ってる?」
「おいおい…お前の親父じゃねぇんだ、知ってるぞ…俺達が丁度お前くらいとかもっと小せぇ頃に出回り始めたんだぜ」
「ふうん?」
「それで?どうした?」
「キラーと撮ってきた」
「ほう。どれ、見せてみろ(食いぎみ)」
「……(食いぎみのローがちょっと嫌でツンとした態度)」
「…意地悪しねぇで見せてくれよ」

ちょっと大人げなかった自分を反省しつつ、下手にでながらキッドの機嫌取りをするローです。苦笑いしながら優しい声を作って。

「シャッキーの店行きたい」
「だから、昼間になら連れて行ってやるって…。連れていかねぇなんて言ってないだろ?」
「むーっ」
「キッド。楽しい遊びの後におれとケンカしたいか?」
「…」
「引っ込みがつかねぇだけなら許してやるよ。どうする?」

キッドの頭を撫で、膨れた頬にキスを1つ落として微笑むロー。
喧嘩は勿論嫌だし、ローが引いてくれた今キッドも引かなければ本当にローは怒ります。キッドは引っ込みのつかなくなったいた我儘を引っ込めて、ポケットに仕舞っていたプリクラをローへ。

「へぇ…今のは綺麗だな」

友達と楽しそうに写るキッドを、口元をゆるませながら見るロー。自分とではなく、友達と遊ぶときの顔とは随分違って見え、可愛さが引き立つ気がします、それに。

「…キラー屋は…なんというか、こう言う写り方をすると余計に王子様っぽいな」

ううん、と半ば感心して唸るロー。キッドの友人であるキラーはふわっふわのくせっ毛に綺麗な金髪をした線の細い子。前髪は長いが所謂童話の王子様系。
光で飛ばされたキラキラ効果のプリクラでは更に際立っています。

「なー。高校生の女に一緒撮ろうって声かけられてたし」
「お前もか?」
「ん。けど、キラーの隣りにいたからな…ついでに声かけたんじゃねェ?」
「……」

恋人の贔屓目ではなく、キッドくんもおしゃれさんだしやんちゃな風貌ですがキラーとはまた対照的な可愛さ、格好よさがあります。
こうなってくると、ローの敵は女の子達にも及ぶのでしょうね…年上のお姉さんに手玉に取られやしないかとも考えます。
そうだよね…少年好きの男が居ないとも言えないけど、鰐のことを知って息子を狙う暴漢、人攫いはいたとして。
痴女やキッドが同年代の女の人に心が移らないとも言い切れず。

「…いま、女だって危ない奴はたくさんいるんだからな…気を付けろよ?」
「うん?うん」
「…女の子いいなーとか思わねェのか?」
「えー?別に…」
「…そうか?」
「あ、でも」
「!」
「おれローが居なくてキラーが女だったらキラーがいいかも」
「…ああ、まぁ…それはわからなくもねェな」
「なんだよ…ローもキラーみたいのがいいのかよ」
「はぁ?…フフッ。おれは女王様より、お前みたいなじゃじゃ馬な王子様が好きだよ」
「……なんかウレシクネーっ、その言い方!」
「それより、これおれにもくれるんだろ?仕事部屋のデスクの上にでも貼ってくれよ」
「ええ?いいのかよ机なんかに貼って…」
「なんで?悪いことはねェだろ…買い替えもしねぇんだからずっと貼っておけるしな」

なんて。この後キッドはローの家へ行き、仕事机にペタンと貼るのですがちょっとだけ後悔しそうですね。
キラーも写ってるので、なんか…うーん。言い表せないもやもや感。

キラー君、ローも言ってますが王子様な外見に反して中身は女王様気質だといいです。
キッドには普通、と言うか甲斐甲斐しい方ですが、その他には女王様。ローには年上なので敬語を使ったりしますが、多分臆することもないので慇懃無礼なところもありそう。
裏設定的な話ですが、キラーも年上、男の恋人がいます。シャチです。従兄弟関係幼少の頃からシャチを下僕にしてたんだろうな…。
女王様なのはそのせい。因みに、短編の我儘言ってよ〜の話でキラーのお迎えに来たのはシャチです。キラー14なら、シャチは17〜19あたりかな?

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