タフな親父に付き合いきれない

鰐とドフラって疲れ知らずな気がする。
ドフラはともかく、鰐は体育会系って気はしないけどでも運動めっちゃできそうに思うんだ。
あれだ、サマーバケーションとかって長期休暇設けてさ、キッド連れてリゾート施設だとか別荘のプライベートなんたらとかいっぱい持ってそうだからそこに行くんだろうけど。
親父達は朝はランニング、午前中テニスして、プールして、サウナ入って、日が長いからっつってゴルフをハーフで回って、夜は宴会染みた食事。
その後夜の店とか行って…なんてのを繰り返すんだろう。休まってるのか、それは。

中坊キッドくんは朝食の前に起きて、ごはん食べて親父達の挑発に乗っかって午前中のテニスで発散して、プールでだらぁして、サウナでぐてーんってなって一旦電池切れでお昼寝。
起きたら夕飯で、食事を楽しんでちょっと夜景見に連れ出されて、きれいだなーって満足したらもうおねむの時間になります。

「キッドのやつもう寝ちまったぜ。せっかくどこどこの店に…」

なんて言う父親たちの会話を聞きながら、「親父達はきっと化け物なんだろうな…」と夢の縁で思うキッドくん。
大丈夫、そう思ってるのはキッドくんだけじゃないよ。ローさんもこの時点でかなりベッドに飛び込みたい気持ちでいっぱいです。
ローも若いなりの意地とかあって平気な顔してついて回ってたけど「いい加減にしてくれ」と音を上げたいかもしれない。
他人に合わせるのは、またそれだけで疲れるしね…マイペースな親父達だから仕方ないわな。
キッドを口実にローも退散したいです「キッドはもう限界だろ…おれが連れて行くからそっちは好きにしてくれ」
ドフラあたりはお前は来ねぇのかァ?なんて言うけど。「キッドを一人にさせるわけにいかないだろ」ともっともらしい理由をつけます。
キッド的にはベッドに寝かせておいてくれればそれでいいんだけどね。ローを束縛したいのではないから。浮気(お姉さん侍らす店)とかでなければキッドも文句言いません。
そんなわけで、ローとキッドはリタイア。
でも親父達の一日はまだまだ終わりません。

そして数日。自宅に旅行前より断然疲れて帰ってくるキッドとロー。
親父達はいたって普通にしてるのではないでしょうか…ドフラとか旅行中に顔だせなかった店とかに、帰ってきた足で向かうのかもしれない…鰐はぽつぽつ仕事を始めて行くのかもしれない。

「…ロー…、無理しないで、まだあと2日休みなんだからゆっくりしろよ…親父達がおかしいんだって」
「……ああ」

負けず嫌いのローも流石に親父達のタフさには閉口します。もう何も言えない…今仕事の書類を見せられたら何も言わずくしゃくしゃにしてごみ箱にポイする自信がある。
もう、張り合うのをやめようとさえ思うローなのでした。

うん、気負わずキッドと残りの休みをちゃんと休めばいいと思うよ。
取り敢えず、君たちは今からでも慣れた布団で泥のように寝ろ。

季節は全然違う話でしたが、親父達はこうであればいいと思います。若々しいね…サイボーグなんじゃないかな。
ドフラは寝たい時に寝たりと自由かもしれない。鰐が基本的に一番タフだろうな…。
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