愛と忠誠の薬指


893パロと言うか、なんかそんな暴力系のお話でロキドする傍らシャチキラしたい。
欲しいなら奪えがモットーで、でもシャチはキラーに真っ向からお付き合い申し立てるけどちっともなびいてくれなくて。
で、あれこれあってもうシャチには時間をかけている余裕もなくて半ばキラーを拉致って、キラーの右耳の後ろと鎖骨の下に500円玉くらいの大きさの墨入れてさ。勿論キラーの了承取らずだ。
そして謝り倒す。綺麗な体にとんでもないことしたって下っ端や若衆がドン引きするほどシャチはキラーに謝り倒して土下座三昧。
でもおれにもけじめがあるから一生守る。許してくれなくてもいいから嫌っててもいい、だけど君はおれのモノだとかなんとか。


物語後半にもなると、もちろん2人の関係は良くなり、キラーの宝箱(10cm×5cmくらいの桐箱)にはシャチの右手薬指(ミイラ状)が。
本当なら忠誠を誓うのはキラーのはずなんだけどここのカップルはどうも他とは違い、シャチの方がキラーに誓いを立てたので。
別に指を贈る掟なんてないけど、大げんかの末
「指を寄こせ。なくなって構わない指はどの指だ」
と地を這うようなキラーの声。
「えー…小指はもし他の案件で詰めることになった時に必要だろ?親指はいるだろ?人差し指はなくなったら人指せなくなるし、中指なくなったらファッキューがきねぇ。薬指か…?」
自分の掌見ながらうんうん唸るシャチ。
「あー、でも左手の薬指なくなったら結婚指輪できねェな…じゃ、右手のほうで」
指が決まると右手をキラーに突き出して、合口を。
「折角だから斬ってみる?」
「……そんな、簡単に…」
「いやぁ、迷った迷った。も10本の中から選ぶのに2分掛かったよ。あ、左手の薬指は君とのお揃いの指輪嵌めるから勘弁してね。右手のも要らないわけじゃないんだけど…これで婚約指ってことにしてくんない?」
へらへら笑って言うシャチ。キラーに合口を持たせて
「痛くしないでねv」
とウィンク。自分の無茶な要求にへらへらしながら答えようとするシャチに、キラーは本気で言った言葉ではなかったけどその気になりました。刃を抜いて、構えます。
「…小指と中指が邪魔…」
「2本いっぺんに斬るとか欲張るなよ〜?」
「約束はできない」
「1本余計に斬ったら君の奥歯をペンチで引っこ抜いてやるからな。交換だ交換」
「ちょっと待て、それは釣り合う気がしない」
「釣り合わないことないだろー!君の歯もだけどおれの指も斬ったら生えてこないんだぜ」
「刃を抜く方が絶対痛いだろ!飯が食えなくなるっ」
「1週間そこらだけだろ!?」
「お前は指無くなったって1週間とは言わずその日の晩飯から腹いっぱい食えるだろ」
「いやぁ、それが小指斬ったことある奴に聞いたけど小指なかったらピアノを弾くのに不便が…」
「お前は薬指、だろ!」スパッ。
「まぁピアノなんか弾いたことも…ってぇえええ!お!…いって…そんなっ、いきなりっあ!おれの指がいよいよ9本にッ」
「わ‥指単体になった途端にキモイ…なんだこれ怖い…持ってたくない」
「おい!後生大事にしてくれよ!?おれ何のために斬ったかわかんなくなるじゃん!」
「…余興?」
「余興!?興をそそるどころかドン引きすんだろ!!」
なんて掛け合いをしながらも、すぐにシャチは自分の持ち物で止血しつつ。騒ぎを聞きつけてやってきた若衆のがいきなり指詰めしてるシャチ見てパニック。

組の医者にすぐ傷を見て貰いながら、指入れる箱を若衆に手配させて。畳一枚無駄にして。
後から話で聴いたローはそんな面白いことになぜおれを呼ばなかった!と嘆き(ローにはいい余興になったはず)、ローはキラーを気に入り。
そんな感じでいいんじゃないだろうか…。

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