バツイチ子持ちと後輩くん


2012/12/16 より


バツイチロー(イチロー笑)が一人息子を引き取って育ててて、仕事しながらで大変はパパローを後輩のキッドくんが(先輩命令ともいう)手助けしてあげるって話。
保育園のお迎えに間に合わないローに代わり、キッドがちょっと汚れた作業着で迎えに来てくれるんだ。パパロー29歳、キッド26歳(学年は2つ違い。キッドは早生まれさんなので)。
「トラファルガーです迎えに来ました」
と、キッドが行くとロー息子がダバダバー!って走ってきてドーン☆て足に抱き着くんだ。「お前かばん持たず出てきても帰れねぇだろうが」って苦笑しながらロー息子の頭撫でるキッド。ああ、笑顔素敵。
ローが保育園利用するとき、ただでさえ×1のイケメンパパキターーーー!ってなったのに、その代理迎えが派手でちょっと見た目は悪いけど話してみたら好青年な笑顔眩しい独り者だったらウォオオオオオ!って独身先生らが滾っちまうよ。
ロー息子と手を繋いで歩いたり、あるいは肩車しながら帰っていく…ほぅ。っとなるな。
「きょう、おとうさんは?」
「父ちゃんは8時には帰ってこれるから今日はおれん家で飯くって迎え待ってようぜ」
「キッドのおウチ?」
「そー。何食いたい?今日弁当なに入ってたんだ?」
なんて会話な!週1くらいでお弁当持参しなきゃいけない日があって、その日はローがちゃんと作って持たせてるんだ。ロー…アンパンマン弁当とか作るのかな?しろくま弁当なの?たこさんウインナーするの?ちっさめのカラフルなふりかけの俵形のおにぎりさんとか…あああ。
日によってはローが遅かったりするので合鍵持ったキッドがローの家で息子と一緒に帰り待ってるよ。深夜になる日はキッドはお泊りするしかない(彼にも翌日には仕事がある)のでロー息子と一緒にお風呂入って、寝かしつけるor一緒に寝る。
キッドの家に行く日はローが比較的帰りが早い日。でもロー息子がパパの帰りを待てずに寝ちゃったりすると、抱っこして帰ったり、ローがキッドんとこに泊まったりもする。

「なァ、息子。キッドのこと好きか?」
「うん!」
「ずっと一緒がいいか?」
「いっしょがいい!」
「キッドがママになったら嬉しいよな?」
「…(しょぼん)」
「どうした?」
「キッドに、ママになってっていったらダメって…」
「…言ったのか(息子に言わせようとしてた)」
「うん」
「そうか…」
ローさん、今から(キッド落としに)本気出す。
ローの×1は、×1と言いつつも嫁亡くなった設定でもいいし、性格の不一致とか、嫁が子供置いてどっかいったとかでもいい。
将来的にママ争奪戦がパパ息子の間で行われることとなる。キッドさんがローさんのしつこさと息子の好き好き大作戦に屈した結果である。

「ぼくもおとうさんとキッドとおフロはいりたい」
「風呂?良いぜ。そういや最近帰りが遅いから一緒に入ってなかったな」
「ちがう!」
「はぁ?」
「おとうさんと、キッドもいっしょにはいるのー!」
「はぁ」
「な!?なんでおれも…おれとお前の父ちゃんとはいったら風呂が狭いだろ?おれはいいから父ちゃんと…」
「うそ!キッドとおとうさんおふろいっしょはいってた!」
「うえ!?」
「…起きてたのか?」
「…おきたらおとうさんもキッドもいなかった…(淋しさを思い出してうるうる)」

息子寝かしつけてからいちゃいちゃしてたローとキッド。お風呂一緒に入ったのばれちゃってました(笑)
キッドは今虫刺され(にっこり)が胸元と太腿にあるので遠慮したく…。

「よし、わかった。今度でかい風呂でみんなで入ろう。キッドと2人でだったらギリギリ大丈夫だったが、3人は本当にきついぞ?最近、息子は大きくなったからな。抱っこしても重くなったな、息子」
「ほんと!?おとうさんの"せ"ぬけるかな!?キッドみたいにおおきくなりたい!!」
「フフ、どうだろうな?」

上手く話を変えるローは息子だけ連れてお風呂へ。
キッドの虫刺されが治った頃に温泉にでもいって大きいお風呂(大浴場でも家族湯でも)に一緒に入ればいいよ。ローは約束したらちゃんと守るよ、うん。
大きいお風呂じゃないと3人は入れない、でも家の風呂は2人までは入れる。ローとキッド、ローと息子。キッドと息子の組み合わせなら入れる。これを極自然と納得した息子でした。腑に落ちないことない。ギリギリ大人2人は入れる大きさだったのさ…そうさ。

10年後。

「なぁ、キッドと風呂入りたい」
「はぁ?」
「昔、親父とキッド一緒に入ってたじゃん…おれうまぁ〜く丸め込まれたけどさ」
「…(覚えてやがった)」
「いいじゃん。2人なら入れる大きさだろ?風呂」
「よし、ならおれと入ろう。息子。そろそろ腹を割って話さなきゃならねェらしい…フフ。もう下の毛は生えそろったか見てやろうか」
「なんで親父と風呂なんかはいらな…うわっ引きずんな、やめ!おれはキッドと…キッドー!」
「…やなとこばっか似やがって…」

息子が可愛くなくなってちょっぴり複雑淋しいキッドさんでした。

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