2,攻めだけ女装


*現パロ学生





「キモい!」
「ふふ…ユースタス屋。そう逃げるんじゃねぇよ」
「ッ!やめっ、ヒッ…キチガイ野郎!スカート短過ぎだ!パンツはみ出てンぞ!?」

後ろ足が机や椅子を蹴ってしまうのを気にする余裕もなく、キッドは後ずさった。
彼の目の前にはキチガイを患った男、ローがなんのつもりか女子のセーラー服を着込みにじり寄って来ていた。
気持ち悪さは半端じゃない。元からニヤ付いた危なっかしい顔付きの顎鬚をたくわえた男が嬉々として女子校生の代表的格好をして更に不愉快な笑顔を浮かべてるのだからたまったものではない。
身体に合っていない小さめの夏用の制服の裾から、無駄なものは一切ない調った腹がのぞき、まるで腰に巻かれているようなスカートは丈が短く、歩く度に股から不用意なものがチラチラと見える。
スカートから伸びる男のナマ足がまた不快を誘った。今も需要があるのかわからないルーズソックスをふくらはぎよりも下でだぼつかせている様はモデル顔負けの脚の長さを無駄に強調してるようでキッドは腹が立った。

「捕まえた」
「うあっ」
「フフ…逃げんなよ。楽しいことしようぜ」

机の列に追い込まれてしまったキッドは背後から抱きしめられ捉えられてしまう。そんな彼の脚の間に片足脚を割り込ませ、左の太腿にスカートの中の物を押し付け、ローは腰を上下させる。生々しくも布の擦れる音がした。

「ほら、見ろ…ネイルまで完璧だろう」
「う、ぅ…変態野郎っ…擦り付けんな!」
「つれねェこと言うな…今からアタシの太いので犯してやるからよ?」
「…!?」

気持ち悪いオカマ口調と共に耳元に息を吹き掛けられキッドは背中ぞわつかせた。
ゴテゴテ、キラキラした石の飾りを付けたピンク色の付爪をしたローの手が器用にYシャツのボタンを外してなめらかな肌に直に触れる。

「ふっ…、っ」
「ユースタス屋。机の上に座れ」

足元を掬われてしまえばよろける様に腰丈ほどの高さの机に乗り上げてしまう。乗せられた机の上で、キッドはズボンと下着とも脱がされてしまい片足に辛うじて引っ掛かってるだけだ。完全に脱がせないのも、靴下と上履きを履かせたままなのもローの趣味と言ったところだろう。

「ユースタス屋のが女の子みてぇだなァ…」

仰向けでM字に開かされた足の付根をピンク色の付け爪の先がカリカリと引っ掻く。
気持ち悪い女装した奴におれはなぜ逆らえないのか。キッドはささやかな抵抗をしながらそう嘆いてみるが自らでは答えが出なかった。

「そりゃあ、ユースタス屋がMだからだろ?」
「るせぇなカマ野郎ッ」
「ふ…そんなこと言ってユースタス屋…そのカマ野郎にズボン脱がされて勃起してるクセに。恥かしいなぁ、おい」

つい、と硬くなり始めた一物をつつかれる。急所をつつかれ、揶揄される羞恥と悔しさに唇を噛み耐えながらキッと女装男を睨みつけた。

「そんなに可愛くない反応されると、余計に苛めてみたくなるな」
「ざけンなよクソ…」
「可愛くない口だ」
「ン、な…!?」

キッドの態度にムッと顔をしかめたローはキッドの胴を掴むと机の上を滑らせ上半身だけが机に乗るようにする。戸惑う彼を見て不敵に笑うローは力任せにキッドの下半身を持ち上げ前屈をしたときのように身体を二つに折り曲げてしまう。
普通の前屈と異なるのは、尻が天井を向き、その体を支えるのは頭部と肩だ。

「くっ…ぅ…!やッ」
「いい格好だなユースタス屋…苦しいのは我慢しろ」

狭く不安定な机の上に俗にいう『まんぐり返し』の格好である。男なのでちんぐり返しと言うべきか否か、それが問題になるわけではないのでどうでもいいが、キッドは自分の下肢があられもなく曝け出され、かつ息苦しさに顔を真っ赤に染めていた。

「よく見える。お前が苦しそうに息する度に尻の穴がヒクついてるぞ?」
「ぃうなあ…!」
「指で解してやりたいのは山々だがこの爪じゃ傷を付けちまいそうだからな…丁寧に舐めてやるから勘弁してくれよ」
「ぅあ…!ひっ、ン…やっ、舌やめっ…汚いィ!」

もがくキッドの身体を抱えながらローは舌を伸ばし、窄まりをつついた。きゅっと頑なに閉じている襞の一筋ずつを舌でなぞりながら、たっぷりと唾液を乗せて濡らしていく。徐々に緩み無意識に舌を招こうと収縮するソコに尖らせた舌先を押し付け唾液を擦り込んだ。

「ッ、ン、ふっ…あ」
「ん…柔らかくはなったが流石にちっとも慣らさねぇとなると切れちまうかもな…。お、これが丁度いいか」
「う、あ!?んぅ…て、め…それ…!?」

唾液で十分濡れ、ローの舌使いで弛緩したソコに指1本よりも少し太く硬い何かが入って来る。

「んんっ…!あ、…太く、なって…」
「丁度いいだろ?フフ、今に全部入っちまいそうだ」
「んあ、は…」

ぬぷぬぷと浅く抜き差ししをしながに奥へ入り込んでくるそれは緩やかに太さが増していく。油性ペンの代表とも言えるそれは左右で太さが違う円錐状である。比較して細い方からずぶずぶと柔い襞に埋もれ徐々に太くなるペンに襞が拡張されていった。
ぐるぐると円を描くように無機質な棒で中を描きまわされ、キッドは苦しい体勢でありながら喘ぐ声は止められない。

「やらしいなユースタス屋…学校で、こんな太いペン尻に突っ込まれて喘いでんのか?」
「あう…はっ、トラファルガ…も…、もうっ、うう…っ」
「ん?このペンでも足りねェか?」

尖った爪の先でペンを咥えこむ襞の淵をなぞり、粘膜を傷つけないように注意しながら隙間に指を捻じ込んでいく。

「んんーっ!」
「チッ…」

キッドが更なる圧迫を感じて身を捩った瞬間、捻じ込んだ指を素早く引き抜く。ローは自分の指で弄んでやりたかったが今は凶器なりかねないような付爪の所為でそれも躊躇われた。キッドをからかい、遊ぶことは好きでも怪我をさせたり痛がらせたりするつもりはないので断念する。
抜き差ししていたペンからも手を離すと、直腸運動でペンが押し出され床へ落ちて転がって行った。

「ユースタス屋」
「はぁ…は…うー…頭に、血ィのぼった…」

無理な格好をしていたキッドを支えながら躰を起こしてやる。自重で胸を圧迫され頭を下にしていたキッドはやっと息苦しさから解放され、漸く快感に蕩けた顔を見せた。
ローは顔を寄せると唇を啄み、舌を絡める。キッドはうっすらと目を開けぼんやりと映ったローの顔を眺めた。
初見時の気持ち悪さによくよく見なかったが、どうやら化粧までしているらしいローは、ファンデーションとマスカラまではつけていないがビューラーで整えたのだろう、元から長い睫毛は綺麗に上を向いている。唇も色を引いた上にグロスを塗っているらしく、キッドは触れた唇が妙にベタつくのを感じた。

「…化粧、くさ…」
「可愛いって言ってくれねぇのか?」
「さいしょっから、キモいって言ってんだろ…」

向かい合い、キッドは開いた足の間に布の擦れを感じて視線を落とした。ローのスカートの襞が触れ、それを押し上げる様にローの一物が揺れている。

「……ナイ…まじ、最悪…」
「そうか?なかなかおれは気に入ってるけどな」

スカートの上から自身を一物を順手で擦りながらキッドの肩足を肩に担ぐ。

「難があるといや、隠れっちまうのがいただけねぇなァ」
「あー…っ、い、っ太いっ…!」
「いつもより慣らしてねェからだろ…力抜け」

挿入し、腰が触れ合えばスカートの広がりで繋がりの部分が隠されてしまう。ローは片手でスカートを腹部まで持ち上げて繋がりを確認すると円を描くように腰を揺らした。
内壁とぴったり吸い付くように馴染み、奥へ誘い込むような直腸の動きに心地の良いため息が漏れる。
キッドはいつもより強い圧迫を感じているのか息を乱しながらローの背中を掻き抱いた。



「はーっ、ああ!あっ、も、イ…」

白濁の飛沫が飛び、藍色のスカートを染める。ローは中に出さずキッドの太腿や尻に白濁を掛けたため、なめらかな肌を滑り落ちたそれらは机や床を汚した。

「女の子に縋るなんてユースタス屋…情けねェな」
「だれが、女だ…悪趣味な格好しやがって…っ…ぜんぜん女に見えねェよ!」

ぜーぜーと息を弾ませながらキッドは目を吊り上げた。いくら恋仲でも妙な女装で、しかも学校で襲ってきたローに怒り心頭である。
交わり快感に負けてしまったとは言え、女装したローにしがみ付きよがった自分が情けなくて仕方がない。

「もう、そんな可愛くないこと言って…。アタシに突っ込まれてあんあん啼いた可愛いユースタス屋はどこにいったのかしら」
「…!!!やめろ!バカッ!見ろこの鳥肌をッ」
「あらやだ、ホントだわ…ここも、こんなに鳥肌たっちゃって…」
「うぁあああ!科をつくるな触るなァ!!」

太腿まで鳥肌を立てるキッドの脚を、ローの派手な爪をした手が行き来する。
面白がって似非女口調を止めないローと、今だ机の上でのた打ち回るキッドの放課後はまだまだ続く。



--------
蔵入救済
「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -