服の貸し借り
 



(2013/04/20より)

ウチの連載隣りのローはユニクロ装備だと思っていただければ。2年前ルーキー時代のような常にあんな格好のローです。たまにおしゃれな格好しても、キッドから借りた物やキラーからのお下がりです。
季節は秋〜冬。ローが珍しく服を買って来て、彼が好きそうな手触りのロングカーディガン。しかし、如何せん柄が。シークレットウィンドウでジョニデさんが着ていたようなローにはどうかな…って色と柄。
でもまぁ、キッドさんは大人だし、恋人が気に入って買ってきたものにとやかく言いません。
ローも気に入ったのかそれからよく着ていました。
数日して、寒さも本格的になってきました。キッドさんお休みの日。レンタルで映画借りてきましたがブルーレイなのでローの部屋(キッドはDVDプレイヤーのみ。ローはブルーレイ対応)で見ることに。因みに残念ですがローは学校です。
ローの部屋、ベッドでごろごろしながらヒーター付けてるけどなんか寒いなーと思うキッド。布団被るのもなんか……あ。温そうなの発見。先日ローが買ってきた、ローが着たら頭のネジが緩み外れているような…マッドなサイエンティスト風に見える例のカーディガン。キッドは寒がりさんなので温かそうなものには目がないです。実は、柄はともかく温かそうで手触りもいいカーディガンのことが気になっていました。
「おお、あったけ…」袖を通したキッド。いいなーコレ。とキッドも気に入って1日それを着て過ごします。
ただいまー、なんつって気怠い声が帰宅を告げ。おかえり、とお出迎え。
「あれ、それおれの?」
「あ、ああ。悪い…お前の部屋寒くて借りたまんまだった」
「かまわねぇよ。ユースタス屋それ似合うなー」
髪の色も相まってモデルが着てるような。カーディガンはゆったりな作りだったのでキッドにも合いました(キッドもゆったり着れる)。
「そうか?」
「おれが着たらなんか頭おかしそうなやつっぽく見えるよな、それ」
「(自覚あったんだな)んー…まぁ、着心地いいよなこれ(否定も肯定も出来なくて話を逸らすキッドの優しさ)」
「な、着心地いいだろ?気に入ったんならユースタス屋貰っていいぞ」
「えー?でもお前が気に入って買ってきたんだろ?」
「ユースタス屋に似合うからいいや」
思いがけずキッドに服のプレゼントができたので嬉しいロー。
着心地もゆったりかんも気に入ってたけどマジで自分には似合わない。着る毛布的感覚で部屋着にすればいいやって思ってたローでした。
キッドには似合うし、キッドももふもふあったかいのは好きだから(でもキッドは自分ではこういうもふもふしたのを手に取らないといい。)気に入ったらな上げても構わない。
むしろ、これを着たキッドといちゃいちゃするのもいいじゃないか。これを着せたまま…とか…。
「お前、はっきり顔に出てるわけじゃねーけど何考えてるかすっげーわかるぞ」
「マジでか」

こんな、ロキドが、好きです。


 

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