ところかわって。座談会



「メロンソーダ」
「ペプシ」
「スプライト」
「おれを小間使にすんのやめてくんない!?」

学生の溜まり場になりつつある某ファミレスで、ロー、ユースタス、ペンギンに早速使われるおれはとても哀れだ。
ここは一つ…いや3つ4つドリンクぶっこんでシェイクしてやろうか。

「あぁ…シャチ、余計な真似しやがったら鼻からコーンスープ飲ませるからな」

…止めておこう。


「何か食うか?」
「てめェの奢りか?」
「馬鹿言うなよユースタス屋。シャチの奢りだ」
「え、ちょっとちょっとその話まだ生きてたの!?」

通路側におれ、左隣りにペンギン。おれの向かいにはユースタスでその隣りにロー。
男4人顔を突き合わせてなんてむさくるしいのか。是非左端の女子グループとご一緒した……あ、いや…やっぱりパス。好みじゃなかった。

「何処見てんだお前」
「3次元の女の子を見てた。はぁ、実際失望と絶望しかしねぇよなァ」
「……」
「おいシャチ、ユースタス屋が引いてるぞ」
「いや…まったく同じ事を言う奴これで3人目だと思って。実際ホントに引いてるけどな」
「へぇ?誰だ?」

ペンギンが興味深そうに聞くとユースタスの目がちらりと右隣りを向く。

「ふふ、なんだ?ユースタス屋そんなに見つめるなよ」
「やっぱりローか。後1人は?シャチじゃないんだろ?」
「あぁ…別のダチが…」
「キラー屋のことか」
「そうだな。…おれの周りにはろくな奴が居ねぇんだと気付いた。軽く死にてぇ気分だぜ」
「ははは。ユースタス屋もろくな奴じゃねぇから同じ穴の何とやらだなァ」
「一緒にすんな胸糞わりィ…って、なにやってんだてめぇ!」

仲良さそうに喋るローとユースタスは、ローが自分のメロンソーダをユースタスのペプシの中に流し込むと言う遊びをはじめている。

「そーだ。いい加減教えてくださいよ。なんでローとユースタスは顔見知りなんすか?」
「あ?あぁ…別に。ユースタス屋とは家が近所なだけだ。」
「近所?」
「俺ん家行くまでに角の手前にでかい音符のオブジェがある家があんだろ?」
「あそこが!?」
「ありゃおれん家じゃねぇ…家はその隣りだ」
「お前の家のピアノ教室なんだから間違いじゃねぇだろ」

ユースタスがピアノ教室の息子…?

「プッ…ィっだ!?」
「ワリィなぁ…脚が長くてよぉ」
「いーえぇ…脚長いと大変っすよね!」

笑いそうになった瞬間、泣き所を蹴られ悶絶した。容赦ない…スニーカーの先で、マジ容赦ない…!

「よしっ」
「え?」




(決めた。チョコレートパフェ)
(おれも、あ、いや…おれイチゴパフェ)
(じゃあ抹茶パフェかな)
(おれは奢らねぇからな!)




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