"ともすれば"
救世主かも、破戒神かもしれない友人たち。



「やっぱり手助けは要らなかったな」
「もとよりんなつもりはねェよ…"狂犬(笑)"を見に来ただけだ」
「あ"っ」
「うわ…」

シャチの野郎が他校の野郎共を1人で伸しちまった。ひ弱そうな奴がまさかと思うが所謂大人しい奴ほどキレたら手が付けらんねぇってあれだろう。だが、場慣れしてるっぽいのを見る限りなんかある…"狂犬"って異名は言う方も恥かしいからもう言わねぇ事にしよう、おれは。

そんなこんなで聞きたい事もあるし、と切り出した時だった。
こちらを振り返り苦く笑うキャスケットの背後から2人、他校の制服を来た奴が歩いてくる。
そして冒頭の会話文。

「世界の法則が乱れるような事を言うなよユースタス屋」
「出やがったな…宇宙人め」
「フフ…」
「あっ!ローとユースタスって知り合いなのかよっ、だから狂犬って……!」

『お前の学校に狂犬って異名を持つ奴が居るって聞いたが…ユースタス屋知ってるか?異名の通り、少し外れた奴らしいぜ』
そうトラファルガーに聞かされ、おれはそいつを探し出そうとした。
だからたまたま前に座るシャチに取り敢えず聞いたまでだったのに。まさか…

「あんた仕組んでたろ!?」
「大袈裟だな…お前の学校で、同級でキテレツな赤い奴なんてユースタス屋くらいなもんだと踏んでただけだぜ。上手く話が進んでくれたお陰で閉鎖空間も…」
「そのキャラは引っ張っていくのか?」
「ペンギン、影が薄いな…その内出番かスピンオフ紛いがあるも知れねぇから期待しておけ。そしてこのキャラはあと1人主要人物が出るまでは引っ張って行くつもりだ」

世界の法則を一番乱してんのはテメェだ、とはこの際言わないで置くことにして、じゃあ取り敢えず。





(よぉ、どっか場所移そうぜ)
(そこのファミレスでいいだろ)
(シャチの奢りな)
(えーっ!?…あら、ここに素敵なヴィトンさんが)
(歯抜け野郎に似合わずヴィトンかよ…)
(テメェら追剥ぎすんな!)
(ユースタスって見掛けに寄らず真面目なんだな)



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