「いやー昨日は大変でしたねえ」







翌日ジェマはそんなことを言いながらボクのもとにやってきた。
たしかに昨日のポケモンマニアのびびりようはとても面白かったし、すっきりした。いろんな意味で。

今日もジェマはへらへらしながらやってきたが、次に彼女が発した言葉がボクのこれからを示した。
このときにはもう、決まっていた気がするけど。







「私の家、パパの都合で引っ越さなくちゃいけないみたいなんです」
「でも私はラプラスたんをパートナーにするまでここを離れないって決めましたから、私ここに住んでもいいですか?」







そう言って鞄の中身を見せてくるジェマを見て、ボクは笑った。
鞄の中には、寝袋と、水と、お菓子と、そしてマスターボール。それだけだったから。







「え?ラプラスたん?」







ボクは地面に散らばったお菓子の中に埋もれているマスターボールのボタンを鼻先で押した。
そのときのジェマの面食らった間抜けな顔は、トラウマとは別に、一生忘れないだろう。







「ら、ラプラスたんがデレたぞうおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」







その日少女の雄たけびがつながりの洞窟に響き渡ったそうな。
























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