ここ最近のボクはとても困っていた。
「きゃぁああああああ!ラプラスたん今日も麗しすぎてゲボェッ、ごふっ!…動悸がハアハア」
とても困っている。
ボクはラプラスという種族のポケモンだ。自分で言うのもなんだが結構珍しい種族。
トレーナーとして人間がボクを狙うことが今までたくさんあった。でもボクは人間なんかにつかまる気は毛頭ない。
ましてやこんな変態の手持ちなんて。言うまでもない。
「ああっ!そんな目で見られたら…私っ!……ぽっ」
「ぞわわわわ(サブイボが出る音)」
紅潮した頬を隠すように自分の両掌を当てる変態。そんな様子を見てボクはサブイボが出た。
うそだろ氷タイプなのに。対するヤツはまるで炎タイプのようだ。若干息が荒いのは見なかったことにしたい。
人間って、皆こんなんなんだろうか。嫌過ぎる。ますます人間が嫌いになった。
イライラしたので変態に水鉄砲をぶっ放して(けっこう本気)やった。しなければよかった。
ごつごつした地面に尻もちをついた変態は、いっそう赤くした頬を見せて言ったんだ。
「み、水攻め…だと…?!ラプラスたんてばもう、だ・い・た・ん!ウフフ!!」
もう勘弁してくれ。とボクは思った。