10.逃亡者
ナナを抱えたまま睨む雲雀。
リボーンは水上タンクの上からひょいっと降りて雲雀の目の前に着地する。
そのままリボーンは雲雀の腕の中の猫に視線をやると口を開かせた。
「お前がネストラーネオファミリーの同盟、フラッツィオファミリーから逃げてきたとゆう奴だな?」
『……!』
「ネストラーネオ…って」
その名前のマフィアに聞き覚えのあるツナと獄寺は三人の男を思い出す。
「っ!確か骸達が人体実験された……!!」
骸達を変えたマフィアの名前。
「リボーン!!どうゆうことか説明してよ!」
話しの流れが見えないツナはリボーンを見る。
また、ナナの過去を知ったリボーンに雲雀は切り長な瞳を見開いていた。
「雲雀、そいつと話させてくれねーか?」
「……嫌だ。」
ぐっとナナを抱く腕の力を強める。
なんの得があり、彼等とナナを話させなくてはならない。
僕には関係無い。
これ以上ナナとマフィアとゆう群れを関わらせたくないからね。
『………。』
ぴょんっとナナは何を思ったのか僕の腕の中から抜け出し足元に座り込んだ。
黄金色をした丸い瞳で真っすぐ僕を見る彼女…。それだけで彼女が何を言いたいのかが分かる。
「…………ハァ…。戻っていいよ、」
「「「??」」」
雲雀の"戻る"とゆう言葉に疑問を浮かべたツナ達を無視してナナは承諾を貰えたことに一鳴きしてから身体を一回転させた。
―― ドロンッ
ぶわっと煙りが屋上を包む。
むせ返る中、一つの小さな影が雲雀の近くに現れた。
「―――え、」
そこに現れたのは…
『キョーヤッ!!』
頭から猫耳が生えている
5歳ぐらいの、小さな女の子でした。
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((やっぱりこの猫がそうだったのか…))
(あり?さっきの猫いないのな。)
((そーきたか山本!;))
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